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小事が大事を生むのだと思います。 〜 一言切り抜きfrom日経 #240

この連載をやるにあたり、
いい一言がないかな〜、と日経に毎日
目を光らせているわけだけれども、
どう切り抜いているかというと、

地道に毎日1個、2個ずつ切り抜いている、
そんな日もなくはないが、

月に何度か名言の「当たり日」があって、
そんな日には一気に5個も7個も切り抜くことになる。

今月の当たり日は、1月4日と1月28日だった。
その両方から今回の原稿は構成している。

まず1月4日は、これも、そうだったのだけれども、

あと3つ名言満載の記事があった。

そのうちの1つはスポーツ面、先に電子版の記事を載せるとこれ↓

2023年のWBCに向けて、侍ジャパンを引っ張る栗山監督のインタビュー。

まず気になったのがこの一言。

前後をもう少し切り抜くとこうなっていて、
WBCに向けての、特にアメリカに対するコメントの一部が
この一言だった。

「小事が大事を生む」
これ、今、とても大事な気がしている。

スポーツでも、仕事でも、教育でも、世の中でも。
小事を積み重ねて、大事となる、
その謙虚な、方向性の方が、
いま必要なんじゃないだろうか。
なんか、そっちの方が、いま気持ちがいい。

「小」については、
今までもいろんなところで語ってきていて、

Forbes JAPANの「電通Bチームのニューコンセプト採集」の連載の
7年前の、第1回の記事は「スモールメリット」
小さいことの価値から始めた。

(ちょっと写真が見れなくなってしまっているかもしれないけれど、
   web版はこちら)

2014年にEUの小国でありながら希望の星と言われる、
エストニアに行った時の話。
そして、日本最小農家の石川県の西田さんの話。
この2つから、
スモールとスケールの組み合わせが
健全な変化を起こすためには必要なのではないかと書いた。

ちなみに、西田さんにはちょうど近日、
僕がプロデュースする早稲田NEOの「逆塾」にて
話してもらうので、よかったら聞いてみてほしい。


さらに、「小」の話。
年末、たまたまタイトルに惹かれて、この本を注文して読んだのだけど、

あれ?商人の本といえば、江戸の商人の本を買ったまま読んでないな、
遠くイタリアの商人の本を読んで、
住んでる江戸の先人の本を読んでないのは具合悪いな、
と思って、本棚に手を伸ばし、読み始めたら、、、
これが面白かった。

特に、三井家の、初代、二代目、三代目の話が面白く、
不勉強な僕は、三井が
「定価販売」「仕立て売り」ほか、世界初の商法をたくさん編み出していたなんて知らなかった。

その中でも残ったのはこの言葉で
「小利が大利を生む」。

日本にはユニコーン企業が少ない!とか、
年に何度も新聞記事になっているが、
小さいことの積み重ねで、大利を生む、
そのプロセスは、大規模農場に対する、有機農法のようで、
俄然こちらの方が僕は好きだな。

そう思って、
正月休み明けの最初の打ち合わせで、
早速後輩たちに
「小さいことを大切にして、
 まずは小利でいいから生んで行こうぜ」と
喋りまくってしまった。

はい。それはこんな話の受け売りでした。

さて、栗山監督の記事の小事の一言で、
ここまで連想ゲーム的に、連ねてきたが、
この記事は、他にも面白いエッセンスがあった。

栗山監督は、アメリカで始まった、この新しいやり口を試していた。
が、実施だけじゃなく、まさに「試して」データを取っているあたりが、
さすが。
ブームに乗った、鵜呑みではない。

海外の理論については、他にもこう書いてあり、

その「育成革命」および「まだ色々あるんだな」は
具体的にはどんなことがあるのか、気になる。
頭の片隅に置いて、今年、調べてみたい。

しかし、悔しいのは
最後の一言の
「米国の方が色々なことを考えようとする人が多いのは確かでしょう」
で、
栗山監督がこう↓も書いている通り、

これは、僕はスポーツ業界ではないが、違う業界として、
日本から世界初のことは続々と生んでいきたいと思う。

この一言には、
つないで重ねていきたい一言があって、
それは序盤で「名言当たり日」だと書いた
1月28日の記事の中にある。
これ。

さあ皆さん。
なんだか、どっかから誰かが持ってきたブームに乗ってませんか?

パーパスとか
(目的のない企業なんかそもそもないでしょ?)
ミッション・ビジョン・バリューとか
(そういうの常々考えてないのはそもそもやばいでしょ?)
アート思考とか
(ブームに流されアート思考ですとか、そもそもアート思考じゃないし)
言ってる場合じゃないですよ。

ブームに流されず、付和雷同せず、

小さな事でいいから、
自分の頭で考えて、
ちゃんとユニークなオリジナルなことをやって、
日本発の何かを発する。

そっちに切り替える、そんな年にしませんか?

そして、
ユニークな小事を一人の中で積み重ねていけば
大事に繋がっていく、

という流れがきっと予想されるけれども、

たくさんの人が同時多発的に小さなユニークなことをやる、
みんなでの積み重ね、横での積み重ねも、
ありかも。

と、書きながら思って。

層の厚い、ユニークな小事の積み重ね。
その先にこそ、
新しい面白い社会が待っていそうな気がしますが、
どうでしょうか。

最後の一文の全文はこちらです。


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