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戦後最大の変化がはっきりと見えてきたー関係性が変わる

仕事は会社でするものではなくなるー会社のカタチがどんどん変わりつつある。会社に行って働くという前提の「会社勤め」という言葉が崩れてつつある。しかし会社勤めというスタイルは、この100年前に始まったもの、戦後本格的になったもの。戦後77年で、ずっと同じで変わらないと考えてはいけない

これからどうなるのかを展望するうえで、現在の市場・現場で起こっている「構造」を読み解き,現在につながっている「過去」をつかむことで,「未来」を観る。「未来」は「現在」に埋めこまれている

さりげない記事に見えるかもしれないが、6年後の2030年から振り返ったら、会社というカタチを変えた転換期を決定づけた記事のひとつになるかもしれない


1. 会社はときどき行くところになる

東京と大阪の新幹線による移動時間が勤務扱いとなる。東京への出張で、新幹線のなかで仕事をすることは、これまでもあった。長時間通勤が増え、新幹線通勤する人も、最近増えていた

この記事は通勤の話ではない。新幹線や特急のなかにいる時間が通常の勤務時間となり、新幹線や特急のなかが仕事場・オフイスになるということ。新勤務地を選ばない働き方がより拡がる。この制度変更は転宅を伴う転勤をしたくないという人が増えたからとのことだが、テレワークがコロナ禍を契機に普通になったことも大きい、どうなっているのだろう

会社はときどき行くところになった
仕事の場所が変わりつつある

ということ。会社とはなにか?仕事とはなにか?通勤とはなにか?の定義が変わろうとしている。どうなっているのだろう

たしかにテレワークの課題はある。出社でないと生産性が悪い、みんな会社に集まらないとコミュニケーションがとりづらい、アイデアが湧かない。テレワークをやめて出社に戻している会社も多い。しかしそれ、ほんと?出社しても、他のメンバーと会話しないことも多い。会社のデスクにずっと座っていて、アイデアが湯水のように湧いてくるとは限らない

たしかにテレワークはクリアしないといけない問題はある。シンクロニシティや傾聴上の問題は工夫して解決したらいい。デメリットよりも、メリットが多い。テレワークは生産性が悪い、コミュニケーションはとれない。創造性が低い。それ、ほんと?テレワーク前から、そうだったのではないの?

テレワークは増えている。テレワークは平均値で捉えてはいけない。調査機関によって、テレワークの実施率は変わる。テレワークの数字はバラバラ。実際どれくらい行われているのか、その実態はつかみにくい。バラバラだが、どれが正しいのか正しくないのかでなく、職場によってバラバラなのだ。テレワークは各会社、各職場のマネジメントと個人の領域なのだ。テレワークをするかしないのか、やっていいのかやつてはいけないのかの二者択一ではなく

バラバラなのだ

昔の日本のように、みんな一緒、右に倣(なら)えではないのだ。業種によってバラバラ、会社によってバラバラ、部署によってバラバラ、世代によってバラバラ、地域によってバラバラ。どういうこと?テレワークが良い悪いではなく、テレワークが普通になったということ、個人で決めることができる自由度が高まっている

テレワークだけではない。それ以外にも、これまでになかったこと、今までならばありえないと思うことが、いろいろ場所でおこっている

なにがおこっているのだろうか?

2  関係性が変わろうとしている

コロナ禍時代4年目に入ろうとしている。今年5月に新型コロナウイルスが5類感染症となったが、コロナ禍が終わったわけではない。コロナ禍時代はまだつづいている。3年前にコロナ禍に入り、こう書いた

コロナ禍は令和を象徴づける社会現象となるのではないか。令和一桁は、混とんと浮足立つ空気に刷り込まれ、「コロナ時代」となるのではないだろうか。令和一桁時代はコロナ時代になると、コロナ禍に入って考えた

当初、3年前に「コロナ下」と言っていたが、「コロナ禍」という表現が登場して、コロナ禍が主に使われるようになったが、 「禍(わざわい)」 という漢字に深い意味がある。この漢字をあてたマスコミの人は抜群のセンスの持ち主ではないか。3年前のコロナ禍に入って、こうも書いた

「災」 とは、元に戻せるという意味。壊れたものは直せる、なくなったものはつくり直せる。「禍」 とは、元に戻らないという意味。コロナが収束しても、元には戻らないことがあるのではないか

やはり「禍」だった。いったんそうなって、元に戻らないことがある。コロナ禍前とコロナ禍後に分かれることがある。コロナ禍前がどうだったのか、どうしていたのかが分からなくなってきた

コロナ禍を契機に、さまざま変化がおこった。そしてコロナ禍4年目に入ろうとする現在地、コロナ禍変化の姿、カタチがはっきりと見えてきた。その最大の変化の本質を一言で表現すると 

関係性の変化ではないか

会社と家庭の間、会社と家庭と近所の関係、東京と地方の関係、都市と郊外と地方の関係、そして子ども世代と現役世代とシニア世代の関係が変わりつつある。それぞれの関係が大きく変わろうとしている

@ikenaga hiroaki

それぞれの関係性が変わるだけではない。それがなにをもたらすのか?を考えることが大事である。関係性の変化が、社会を変え、ビジネスを大きく変えていく。それはどういう意味か?

関係性の変化が価値観を変える

コロナ禍を契機としたテレワーク、オンライン化で、場と時間の構造変化を起こし、価値観、社会的価値観と個人の価値観を変えつつある。価値観の変化はワークスタイルやライフスタイルなどの行動様式を変え、一人一人が思うありたい姿を追い求めて、その実現をめざしていく

とりわけビジネスにおける主語が変わろうとしている

「会社が」から「わたしが」に
変わろうとしている

会社勤め、企業人、会社人、サラリーマンは、主語は「会社」。そうではなく、主語が「わたし」に変わろうとしている。わたしにとってのWell-Being、「佳く生きるということ」を求める人が増え、会社のなかでそう考える人が多くなったら、会社はがらっと変わる

3  場と時間が変わろうとしている

@ikenaga hiroaki

価値観が変わることで、場と時間の構造が変わり、ライフスタイルとビジネススタイルが変わり、都市と郊外の地方の構造が変わり、ビジネスを大きく変えようとしている。コロナ時代4年目になって、その変化がはっきりと見えつつあるが

それに気がついている人・企業
それに気がついていない人・企業

@ikenaga hiroaki

仕事の場所がすでに変わりつつある。仕事は会社のなかでするものから、自分が仕事をする場所が仕事場となろうとしている。いろいろな仕事場が増えていく。そのなかで家と会社の関係性が変りつつある。ライフの拡張、ワークの拡張があって、それぞれが融合して、混ざり合い

動き出している人・企業
動いていない人・企業

コロナ時代4年目に入ろうとしている現在地。コロナ禍前には戻らない変化が本格化しようとしている。その変化に向けて動いている人・企業と動いていない人・企業とでは、大きな差になりつつある。目に見えない変化が多いから、後にそれに気づいたときに驚く、後悔する。しかしその変化は目に見えないのではない、見ようとしないのだ


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