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気候変動・脱炭素・気候テックとメディアの交差点〜2023年時点の「切り口」&テーマリスト

過去2年ほど日々【気候変動、脱炭素、気候テック x メディア】関連のニュース記事や書籍を読んだりしながら気にはかけているものの、その複雑さに日々圧倒されることも少なくありません。なかなかまだ全体像を掴みあぐねているというのが現状です。今回は1年を振り返りつつも、自分なりにこうしたテーマを考える際にどのような切り口があるか、整理してみたいと思います。


いざ「気候変動」・「脱炭素」と言われても、言葉を目にする機会は増えたと感じながらも、あまりに広範囲だったり、理系的な専門用語が多かったり、また、スケールが大きく、全体像を描きにくいと感じる人も多いのではないでしょうか?
例えば気候科学、金融、政治、地政学、ビジネス、エネルギー、テクノロジー、メディア、個人の生活スタイル、アクティビズム等、様々な分野の知識や知見が求められることも多く、知の「総合格闘技」とすら感じます。そこに国、地域ごとの異なる状況を踏まえると、ほんとうに頭がくらくらしそうになります。
とはいえ、知れば知るほど、世界中で様々な問題があることを知り、あらゆる地域、分野で新しいイノベーションが生まれていて、その重要性、面白さ、可能性が溢れているテーマであるとも感じています。

ニュースレター「クライメート・キュレーション」創刊号[2022/4/1]より

以下は2023年12月時点でどのようなテーマや切り口があるかを箇条書きで書いてみたものになります。いくつか関連の記事のリンクも紹介させていただいています。
気候変動に関しての「学習コスト」があまりにも高いと痛感する日々ですが、同じようにこの分野の理解を進めたいと考えている方にとって、なにかの参考にしていただければ幸いです。


気候変動・脱炭素・気候テックを考える際の「切り口」リスト

  1. 気候変動の影響(異常気象やそれによってもたらされる被害・インパクト状況)

    1. 国内・海外・途上国・グローバルサウスの視点【国内平均気温、過去126年で最高 平年値を1.34度上回る [12/22]】

  2. エネルギー関連

    1. 再エネ(太陽光・風力・地熱・水力)【太陽光発電、農地に設置で原発2000基分超 営農型に活路 / 再生エネ3倍、重い宿題㊤[12/25]】

    2. 化石燃料(石油・石炭・天然ガス)

    3. 原発の行方

    4. 水素・アンモニア活用(アンモニア混焼等)アンモニア混焼に欧米冷ややか 日本が取るべき政策は[11/22]】

  3. 緩和策[排出量削減の取組み]

    1. 交通の電化

      1. 自動車(EVシフト / 充電ステーション)【自動車輸出、中国が日本抜き初の首位 EV8割増[12/28]】

    2. 電力の脱炭素化 

    3. 食料の見直し(農業)

    4. 自然保護

    5. 産業のクリーン化

      1. 鉄鋼・船舶・セメント等の排出削減が難しい(hard-to-abate)セクター

    6. 炭素を除去する

      1. 森林/ブルーカーボン / 炭素除去(CCS/CCUS &DAC)

    7. 建築・住宅

    8. カーボン・マネージメント

      1. 排出量見える化(カーボンマネジメント・衛星データ活用)

      2. カーボン・オフセット/カーボンプライシング / 排出量取引

    9. 資源循環(サーキュラーエコノミー)

  4. 適応策の取り組み

  5. 国内外のグリーン政策・政治・外交(日本(GX) / 米国(IRA) / EU等、COP/G7等)

  6. 金融文脈での話(ESG / トランジションファイナンス・開示義務等)

  7. 大企業・中小企業・学校・自治体・個人での対策や取り組み事例

  8. アクティビズム(気候訴訟・デモ活動)

  9. スタートアップ(Climate Tech / 気候テック)

    1. 海外での動向(注目企業/ VC調達額・規模の推移)【待ったなし 気候テック〜Early Stage米国発[12/27]】

  10. グリーン分野へのキャリアシフト&リスキリング海外で注目を集めつつあるグリーンジョブとグリーン人材:需要の増大と定義の難しさ[日経COMEMO 6/28] 】

  11. メディアと気候変動(気候変動懐疑論・否定論 / SNSによる分断)気候変動についての世論調査とメディアの果たす役割[日経COMEMO 11/17]】

  12. 参考情報・リソース(書籍・映画・レポート・ポッドキャスト・カンファレンス等)🌏Climate Curation 情報リスト [気候変動・脱炭素・気候テック (climate tech ) 関連情報]🌏


【参照情報】


いかがでしたでしょうか?あくまで2023年12月時点の自分なりの拙い脳内の引き出しなので、来年以降、解像度高めて理解を深めて行けたらと思っています。補足、追記、修正点等ありましたらご指摘いただけたら幸いです。年末年始にかけて以前に作成した情報源のリストも更新してみたいと思います。動きの早い気候変動関連の情報だからこそ、基礎となるストック型の知識・情報と、日々の重要な変化を伝えるフロー型のニュースを整理して、今後も発信していけたらと思っています。

🌏Climate Curation 情報リスト [気候変動・脱炭素・気候テック (climate tech ) 関連情報]🌏


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・Climate Curation(日本語): https://socialcompany.substack.com/
・Japan Climate Curation(英語): https://bit.ly/JapanClimateCuration

▶2021年夏以降気候変動・脱炭素・クライメートテックについてCOMEMO記事として公開した記事のリスト


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市川裕康 (メディアコンサルタント)
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