「実践あっての読書」を始めて、月2冊読めるようになった話
また前回noteから間が空いてしまいました。お久しぶりです、ふじじゅんです。
この度、恐れ多くも日経COMEMOに寄稿することとなりました。
#日経COMEMO から、初めてfujijunのnoteをご覧いただいている方のために簡単に自己紹介をしますと、クラウド人事労務ソフトを提供する株式会社SmartHRのブランディング統括本部にて、そのうちの本部のひとつサービスクリエイティブマネジメント本部のダイレクターを担っています。
2017年に入社後、プレイヤー時代はオウンドメディア「SmartHR Mag.」の編集長をはじめとしたコンテンツマーケティング全般を担当しつつ、現在休刊中の「オープン社内報」の立ち上げサポートや編集など、いわゆる企画・編集をメインに歩んできました。
2019年頃から担当業務領域の拡大により、チームメンバーを抱えるようになりユニットチーフを担うように。2021年7月からは、コンテンツマーケティングに加え、ユーザーコミュニティ「PARK」を運営するアドボカシーユニットを管掌することになり、そのオンラインコミュニティ立ち上げから拡大期のマネジメントを担いました(24年1月に別ダイレクターにマネジメント移管)。
現在はサービスデザインを含めた、サービス領域のクリエイティブを担う、「サービスクリエイティブマネジメント本部」のダイレクター(平たく言うと本部長)として、4つの部を管掌しています。
こっから本編です!
読書は苦手。2ヶ月に1冊読んだら良いほう
よく「意外〜!」と言われんですが、僕は本を読むのが比較的苦手です。2,3ヶ月に1冊読んだら良いほうだった気がします。
なんだか本を読んでいても文字が「意味」として頭に入ってこず、目が滑ってしまい、その隙間にあれやこれやが舞い込んできちゃうんですよね。今日の夕飯何食べようとか明日は二郎を食べようとか。
結局、5分10分本の中身を眺めたところで何にもインプットできなかった自分に気づき、そっと本を閉じ、積読と化していってしまうわけです。
最近なんだか急に苦手を克服できた
そんな僕ですが、ここにきて「読書苦手」を克服できたんです。得意とはいえないし、小説はあまり読めないけど。
何年か前に、マネジメントの勉強の一環で『組織デザイン』(著・沼上幹)という組織構造や分業にまつわる基本的な型が解説されている本を買ったんですが、当時組織構築やらなんやらの経験が薄かった自分にとってはちんぷんかんぷんで、恥ずかしながらも小難しいと感じる内容を前に頓挫してしまったんですね。
その後、ここ数年間で組織の立ち上げや拡大、分化・分業、移管など組織デザインにまつわる様々なイベントがありましたが、特には旧マーケティンググループと旧コミュニケーションデザイングループの統合によるブランディング統括本部の誕生と、特性に応じた4つの本部への再構築に携わったのは大きな経験でした。(前回noteでも触れたのですが、所属企業のSmartHRは24年1月に組織構造改革を実施しています)
この組織構造改革は一度で完了させることを目指しているのではなく、まだアップデート余地はあるかなと捉えています。そんななか、分業の理解を深める一環で、なんの気なしに先ほどの『組織デザイン』の該当ページを開いたら、意外にもするする読めたんです。
実践を通じた刺激が「問い」に変換された
初めて『組織デザイン』を読んだとき、僕はまだ「何がわからないのかわからない」状態だったんだと思います。もしくは思考の量が足りていなかったか、あるいは両方か。
それはさておき、実践を経て「うまくいったことは、なぜうまくいったのか?」「うまくいかなかったことは、なぜうまくいかなかったのか?」「(自分含め)皆が悩んでいることは、なぜ生じているのか?」「2つのグループだった時代から現在を振り返り、どのように分化と統合を経てきたか? この本でいうとどのような類型か?」……など様々な問いや興味が湧いてきたんでしょうね。本の内容が問いに対する(理)解となって、するする頭に入っていく感覚がありました。
月2冊読めるようになったコツ
以前の自分は、「なんか本読まなきゃいけんかな〜」という漠然とした、そしてありもしない圧を勝手に感じていたところから、読むか読めるかもわからないままポチっと買っては積読化していたように思います。(積読には積読のメリットがあるかとも思いつつ、それはいったん割愛)
要は「読書の目的化」に、自ら陥ってしまっていたのかなと。
しかし、「実践あっての読書」という自分なりのスタンスに気づけてからはかなり読書スピードが上がりました。たとえば8月は2冊読めたのですが、これは従来2ヶ月に1冊だった自分にとってみたら4倍成長の大躍進です。
実践から得た問いを活かすということ以外のコツとして、次のような工夫・スタンスを持ってゆる〜く楽しんでいます。(効果は個人の感想です)
書籍やそのテーマに関連するYouTube動画、ポッドキャストなどを散歩しながら聴く
自然とキーワードや身近な例などが頭に残って、本を読む際にイメージを掴みやすくなる
ゆるやかなリズムを作る
1日5分〜10分読むとか
読む場所をなんとなく決める
風呂、通勤中・移動中、昼食後
併読OK! 1冊だけでの読み進めにこだわらない
なんなら読了しなくて良い。特に自分にとって重要な箇所さえ把握できれば
「本の受け売り」で感想や仮説を誰かに話してみる
その話してみる内容が的を射ているかは一旦気にしなくてOK。自分の言葉や見解として咀嚼されている感覚をつかむ、楽しむ。
読書中に「書かれている内容に影響されて、あれこれ思考が止まらなくなり、読書がストップする」は全然OK
それだけ問いや仮説を持てている、ってことかなと思います。
何度も目が滑るようだったらその日はもう読むのをやめたり、1冊の本のなかでそれが続くようなら、しばらくその本は読まなくてOK
あとは、本を読んでいると比較的眠くなりがちなんですが、これを利用して入眠スイッチにもしています。国立精神・神経医療研究センター病院 睡眠障害センターの松井センター長の解説によると入眠の儀式としてルーティン化するのは効果的なようです。
ただし、次のようにも解説されているので「寝床以外」で読むのが良さそうです。
おわりに
今回紹介したのは一般化された体系的な読書スキルを試しているわけではなく、あくまでもN=1のふじじゅん式ではありますが、「読書について解説された本」を読むのが難しい人は、試す価値あるかもしれません。
ちなみに『組織デザイン』以外に最近読んだ、読んでいるのはこのあたりです! 「ワイも〜」という人いたら、雑談しましょう。