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初海外出展をして改めて感じた、「新しい場所に飛び込む」ことで得られる5つのもの

お疲れ様です。メタバースクリエイターズ若宮です。

今日は「新しい場所に飛び込む」ことについて書きたいと思います。


単身で初・海外出展してみた

先週、ドイツのデュッセルドルフで行われたDigital Demo Dayという国際展示会に「メタバースクリエーターズ」として出展してきました。

「メタバースクリエイターズ」は、日本から世界で羽ばたくメタバースのクリエイターを生み出すことを設立当初から掲げ、初期から海外へ向けてもチャレンジしていくぞ!と今回も勇気を持って飛び込んたのですが、色々大変だったけど得るものが多かったです。

今回の出展はJETROブースでの選抜で、日本からの出展企業は7社。

Tenchijin inc.
Elephantech Inc.
B.O.T inc.
Cloud Ace GmbH
Jij Inc
Rinna Inc
Metaverse Creators Inc.

出展企業のフェーズやカテゴリーもばらばら。ピッチイベントでファイナリストにもなられていたFPCプリンティングのエレファンテックさんをはじめ、すでにステージBくらいで満を持して、という感じだったり、元々海外に拠点を持っている企業も多く、メタバースクリエイターズのように設立4ヶ月目で日本から飛び込んでみた、というのは実はレアケースだと出展することになってから気づきました(笑)

正直、展示が近づくにつれ、「海外に出るには早すぎたかも…」と思ったりもしましたし、不安なことや準備不足を悔やんだこと、反省点も勿論あるのですが、結論としては行ってみて非常に有意義な渡航でした。

「新しい場所に飛び込む」のは勇気もいるし失敗も起きうるわけですが、それでも得られるものは大きいと思います。今回改めて感じた「新しい場所に飛び込む」ことで得られることは下記の5つです。


(1)一次情報を得られる

まず第一に、飛び込むことで得られる「一次情報」の重要性。

今はインターネットもあるので色々な情報がデスクトップリサーチで得ることもできます。しかし事業展開やエリア進出を考える際、現地に行ってわかることには計り知れない価値があると改めて感じます。

もちろん、費用対効果の問題はあります。インターネットリサーチやchatGPTならほとんどお金をかけずにある程度の情報を得ることができますし、現地に詳しい人にオンラインヒアリングをするなど間接的な方法もあります。これに対して現地に行くとなるとやはりコストがかかります。特に今回はヨーロッパへの渡航費が高かった…。できるだけコスト削減をしようと安い航空券と安宿でミニマムの単身でいったわけですが、それでもやはり数十万かかってしまいます。

それでも、現地に行くことでしかつかめない空気みたいなものがあり、それが後々効いてくる気がしました。

仕事柄、他の企業で新規事業や起業についてのメンターをすることもありますが、やっぱり頭だけで考えていたり、一次情報がない机上の空論では事業に手触り感がなく上手く行かない気がします。

「現地」に行くのはやっぱり大事。

「現地」といっても必ずしも地理的な場所だけを指しません。メタバース事業をするならメタバース空間が「現地」ですし、若年層向けのサービスをするなら彼らが集まり遊ぶ場に実際にいってみる。そうするとやっぱり現地から感じ取れる、言語や情報を超えたなにかがつかめるのです。人間の感性ってすごい。


(2)自己価値の再認識

二点目のメリットとしては、自分自身の価値を再認識できることです。

いつもの生活圏や職場に長くいると、自分の価値が見えにくくなることってありますよね。地元に長くいると地元が退屈にしか思えなくなる、みたいな。

新しい場所に飛び込み、環境が変わるとそこでの触発によって改めて自分の価値に気づく、ということが起こります。

メタバースの事業も、日本の中だけで考え日本の中だけで競合優位性を考えていると「日本発」だからこそのユニークさを考えることはあまりありません。日本では当たり前と思っていることでも、海外からはすごく価値を感じてもらえることもあります。たとえばデュッセルドルフではDokomiというアニメなど日本のオタクカルチャーの祭典があるのですが、年々規模が拡大し今年は16万人ものが人が訪れたそうです(デュッセルドルフ市の人口は60万人くらいなのですごい数です)。ヨーロッパで日本文化にどれだけ関心を持ってもらえるか、日本のクリエイターのつくったものにどんな反応を得られ、何に興味をもってもらえるのか。改めて「日本発」の価値を確認する機会になりました。


(3)Small Circleな濃いつながり

三点目に、「small circleな濃い繋がり」がつくれる点があります。

今回のように日本の企業が少数しかいないドイツのような場所にいくと、そこで出会えるだけで濃い繋がりが生まれます。東京での展示会は参加しやすいですしその分沢山の(主に日本の)人に会えますが、そのつながりは広いけど薄くなりがちです。

これに対し、新しい場所や遠い場所にいくと参加していること自体でフィルターされ、そこにある種の共同体的な意識が生まれます。ある意味でマイノリティな集まりになることで普段よりも濃い「同志」のような繋がりができるわけです。こうした「small circle」は日常ではなかなか生まれづらく、新しい場所に飛び込んだ先だからこそ得られる「仲間感」のようなものだと感じます。


(4)価値観の相対化

4点目に、新しい場所に行くことで価値観が相対化されるという点も大きなメリットです。

ヨーロッパでは、たとえばホテルのサービスや電車の運行に対する期待値が日本とは違います。

海外だけでなく、新しい環境に飛び込むことで、僕らが当たり前に持っている価値観が唯一のものではなかったことに気づきます。いつもの場所で同じ価値観でだけ考えていると知らず知らず選択肢が狭まっていたり、小さな論点を重大に捉えすぎてしまっていたりもします。

新しい視点や考え方を持つことが視野が広がったり思考をシフトできる、これが、飛び込むことで得られる4つ目のメリットでしょう。


(5)「なんとかなる」マインド

最後のポイントは、「なんとかなる」という自信が得られることです。

初めてで心配なことがあったり、上手くいく確信がもてなかったりしても、「まあ行ってみればなんとかなるな」と思えると失敗やチャレンジするのが怖くなくなります。


もちろん、無計画や無鉄砲で良いというわけではありません。海外で危険なエリアになんの準備もなく行くのはただの無謀でしょうし、最低限、命に関わるようなリスクは避けるべきです。

しかし、どれだけ計画しても予期せぬことは起きます。事前に色々と準備をすることは大事ですが、どこまで準備しようと100%の安心は得られません。ある程度準備をしたら飛び込んでみて、その場で「なんとかなる」と感じられることが、チャレンジマインドの上では非常に重要だと思います。



特に日本では、年齢が上がるにつれ、新しい場所に飛び込む機会が減ってくるような気もします。肩書や業績が積み上がってきて既存の環境が快適になり、そこから抜け出す必要がなくなります。また、積み上げたものが高いほど、それが崩れることはリスクと感じられます。

だからこそ、いい大人こそ「新しい場所に飛び込む」のがおすすめだと思うのです。(僕自身、この歳になって、とか大学教授とかメンターとか偉そうに言ってて、これで起業して失敗したらカッコ悪いな…という気持ちはなくはありません。そういう気がするからこそチャレンジが必要だと思うのです)


ホームではなくアウェイな場所、自分がマイノリティやStrangerになるような新しい場所や環境に飛び込むことで、新たな世界を知り、自分の価値を再認識し、濃い繋がりができたり、価値観が広がり、そして「なんとかなる」という自信を得ることができます。

そしてこうした経験をすることは、次なる新しい挑戦へと僕たちを誘ってくれるでしょう。

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