採用活動の8割は”不採用活動”。良い人と出会う旅を最高の体験に
こんにちは。リデザインワークの林です。
人的資本経営が本格化する中、企業の価値を左右するのは「人」であるという考え方も広がり、ますます多くの企業で、優秀な人材の確保が重要なアジェンダになっています。
その中で、求人倍率も1を大きく超える水準は引き続き続き、各社の採用活動も熱を帯びています。
優秀な人材にスカウトを打ち、転職エージェントに紹介を依頼し、社員にもリファーラルをお願いし、採用サイトに求人を掲載する。
書類選考をし、面接を重ね、採用担当者は朝から夜まで人に会って、良い人材を採用しようと頑張っています。
僕自身も、経営している中で、採用は優先順位の非常に高いテーマですし、優先して多くの時間を費やしてきました。
採用活動の8割が不採用活動
しかし、経営優先順位の高い採用こそ、もっと変わる必要があると思います。採用活動の8割が不採用活動に費やしているという現実を改めて見つめなおしたい。
平均的な例を挙げると、100人の応募があり、20人~30人ほどのカジュアル面談や面接を行い、実際内定を出すのが3人、内定承諾してくれるのが1名~2名。
面談や面接でお互い時間をかけて話をして確認するものの、1人採用する中で、10~20人は不採用、つまり8割~9割は不採用(不応募)を確認しているプロセスになっています。
さらに、この割合が前提になるので、100人応募を集めるために、逆算してスカウトも相当数打ち込んでいくなど、不採用(不応募)活動を前提とした採用プロセスが設計推進され、とにかく人事の仕事は多く、面接担当は時間を投下し、応募者も行く可能性が結果的にない会社との面談で時間を割いています。
この8割不採用活動である割合は、様々な企業努力や、エージェントや採用サイトの努力にも関わらずあまり変わっていません。求人を出す会社側も、求職者側も、もっと効率よく、出会うべき出会いが創れないかと思います。
求人票の曖昧さが課題
この問題を解決していくために、どのような課題設定が必要なのかと考えてみたのですが、そもそも求人票の曖昧さに起因するのではないかと思います。
自戒も込めてですが、「いい人いないかなぁ」ってみんな思うんですけど、いい人とはどのような人なのか具体的に整理できていないことが多いですね。
求人票は少し幅広に要件を書いておいて、面接の中で、こういう人は●●が違う、△△が違うと確認しながら、採用候補者を明確化していくプロセスになってしまっていると思います。
不採用(不応募)プロセスは、もちろん新たな出会いの中で学べることも多いですが、目的合理で行くと、非常に生産性の低いプロセスです。
改めて、求人票を見直し、本当に良い人と巡り合う旅の体験を最高のものにしていきたいですね。以前も構造整理をしましたので参考にしてみてください。
どんな性格の人で、どんなマインドや志向性を持ち、ポータブルスキルと職種専門性はどのようなものなのかを整理して求人票を明確にすることで、良い人とはどのような人を言っているのかを言語化し、経営・人事・求職者にとって良い旅になると良いですね!
採用はマーケティングから学べる
そして、採用はマーケティングから学べることも多いのではないかと思います。求人票の中で、具体的なターゲットをN=1まで絞り込み、その人にどのようなチャネルで届ければ届くのか?を考える必要があると思います。
今のふわっとしたマスマーケティングから、N=1のone to oneマーケティングに採用自体が変わることで、8割不採用活動である現状の採用活動を8割採用活動である採用活動に変えていきましょう!
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