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「#リーダーの心得」こんなご意見が集まりました!

経営者ではなくても、チームリーダーやプロジェクトリーダーらにとって、組織をどうつくり、運営していくかはとても大きな課題です。そこで、「リーダーの心得」とは何か、投稿プラットフォーム「COMEMO」(https://comemo.nikkei.com)で意見を募りました。

税理士の岩下尚義さんはついていきたいリーダーは「理念と根拠(情報・知識)のバランスがよい」人といいます。周囲を惹きつける理念を「高さ」とし、彼らを納得させる根拠を「底辺」とすれば「正三角形の頭脳の持ち主」であるとしています。

EY Japanパートナーの小林暢子さんにとって理想のリーダーは「物事を決める」力と「周りを想う」力の二面性を持つ人。レイモンド・チャンドラー流のタフさと優しさを兼ね備えた人ともいえるが、こんな側面を併せ持つことはなかなかハードルが高い。組織の構成員が2つの力を意識し、組織内で人材を育む素養を持つことが理想のリーダーを生む前提条件と指摘します。

アウトブレイン顧問の本間充さんは、多様な人から成り立つ組織のリーダーはメンバーそれぞれの個性を理解し「適材適所」の配置を行う能力が問われるとする。加えて「適材適所」だけでは十分ではなく、未知・未踏の領域を検討する際には、異なる視座を持つメンバーをチームに加え「化学反応が起きる組織」を組成することがリーダーの役割であると主張します。

リーダー論で混同されがちな「リーダー」と「マネージャー」を区別して整理すべきというのは電脳コラムニストの村上臣さん。いろいろな集団に同じ方向を向かせ、組織全体がどちらに進むべきか道筋を示すのが前者で、後者は各人がパフォーマンスを最大限発揮できるよう役割分担や成長を支援するのだという。

仕組みづくりやモチベーションを高める人材育成が苦手な日本企業に必要なものとして、欧米で近年よく耳にする「ソートリーダーシップ(Thought Leadership)」を紹介していました。

WebサービスKATALOKooo代表の翠川裕美さんは「できるリーダーといいリーダーは違う」と指摘。会社員時代に店長を務めていた時のこと。目標を共有し、ぐいぐい引っ張る「できるリーダー」を目指していたが、あるとき、周りがうまく動いていないことに気づきます。1人でできることは少ない。ひとつの歯車で無理やり動かすより、たくさんの歯車で自然に大きな動きをする方が、結果が出る。以来「店長は手もみ」という状態がベストだと分かったといいます。

現在、世界が直面している新型コロナウイルス問題はリーダー論を考えるうえでも注目すべき事象といえます。各国の首脳がいかにリーダーシップを発揮していくか、初動でつまずいたらどのように態勢を立て直すのか。求心力を保ちながら難局を克服するのは容易ではありません。成功・失敗いずれにせよ、その過程で、求められるリーダー像が浮き彫りになってくるでしょう。

                        (編集委員 安西巧)

このほか、 #リーダーの心得 には多くの投稿をいただきました。投稿いただいた皆様、ありがとうございました。