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AIの進化と共に変化するニュースの読み方〜注目のアプリ、Artifact

AIの進化と情報溢れる現代社会

AIの進化がものすごいスピードで日々展開されていて、ついていくのが困難と感じている人も多いのではないでしょうか。同時に、経済や政治、日々の生活に関係しそうなニュース、驚くような事件から未来が明るくなるような技術の進歩まで、日々取り組んでいる仕事に関わるものから趣味に関してまで、本当に溢れるほどの情報に私達は囲まれています。

ニュースとどのように接するか、或いは活用するか、という点に興味を長く持っているものとして、また最近では気候変動・脱炭素関連のニュースレターを毎週日本語と英語で配信している立場としても、最近のニュースの読み方の進化に驚かされます。

AIを活用したニュースの読み方の進化

明らかに言えることは、AI技術の進化のおかげでだいぶ効率化されるようになったということです。例えば翻訳に関してはDeepLを活用することでウェブサイトでページをまるごと英語から日本語に翻訳することが可能です。

記事の要約に関してはちょうど2022年の2月に以下の記事で「summari」という要約サービスをご紹介していましたが、ChatGPTの登場であっという間にこのサービスは提供を終了し、例えば「YouTube Summary with ChatGPT」のようなChrome拡張アプリを活用することで1クリックで要約、翻訳まで対応が可能になってます。

ニュースアプリ「Artifact(アーティファクト)」とは

今回取り上げるニュースアプリ「Artifact(アーティファクト)は、翻訳機能は備わってないものの、海外の主要ニュースの中から注目の記事を効率よく見つけることができるのではないか、と強く可能性を感じていることもあり、ぜひご紹介したいと思った次第です。

ARTIFACTのApple Storeの紹介ページ

Artifactの利用方法と特徴的な機能

Artifactについて、特徴的な点をまずは10個の箇条書きでご紹介します。

  1. ArtifactはInstagramの共同創設者であるケビン・シストロム氏とマイク・クリーガー氏により開発され、人工知能に基づいてユーザーのニュースフィードをキュレーションし、パーソナライズするアプリ。

  2. ニューヨーク・タイムズ、フィナンシャル・タイムズ、エコノミスト等、有料購読している媒体の記事であってもアプリ内でログインをすることでタイムリーにフィード上で見つけることが可能。

  3. 自分が直近30日間にどれだけの記事を読んだかを履歴として残すことでランク表示がされ記事を読むモチベーションが上がります。また、どのような記事を読んだかの閲覧履歴に基づき、自分が興味のありそうな記事がフィード上で見つけやすくなることが可能に。

  4. 「気候変動」、「EV」、「AI」等のキーワードを選択しておくことで、簡単に興味がある分野の最新でかつ話題になっている記事にアクセスしやすい点。

  5. 記事に対してスタンプをつけたり、コメントを残すことが可能で、コメントを残したり、コメントに対する高評価を得ると、レピュテーションスコアを獲得できる仕組み。

  6. 過去30日間の閲覧履歴を分析し、どのカテゴリーの記事を読んでいるか、どの媒体の記事をよく読んでいるかを可視化し、よく読んでいるテーマについてカテゴリー分けをし、関連の閲覧した記事をグルーピングしてくれる機能(折に触れて自分が興味を持っていたテーマに対しての振り返り、考察の機会になりそう)。

  7. 記事を書いたライター、ジャーナリストを直接フォローできるので、お気に入りのジャーナリストや記者の記事が見つけやすくなる点。

  8. 記事の右上の★マークをタップすることで3行程度の短い要約を表示され、時間をかけて全文を読むかどうかの目安が得られる点。

  9. 記事を読むのに集中するためのモード選択が可能で、広告などを隠してテキストだけを見やすい形で閲覧することが可能。

  10. 最近は機能改善のバージョンアップが週に2〜3回程度行われていて、利用する度に便利になった、或いは読みたい記事が見つけやすくなったと感じられる点。

ニュースキュレーションと気候変動関連ニュースについて

ニュース・キュレーションという行為に取り組むことで、海外で報じられていて国内でももっと広く伝わったらいいのに、と思う記事をよく目にします。特に気候変動に関するニュースに関しては国内は海外に比べその報道の量が著しく少ないと感じます。更に最近ではTwitterの右派・保守化傾向が顕著になっていることもあり、気候科学者らがツイッターの利用をやめたり、ツイートを控える傾向があると報じられています。

ニュースの共有と議論のきっかけ作りを目指して

価値ある情報に触れた際には共有し、議論のきっかけになるようなニュースの活用法がきっとあるのでは、と感じています。Artifactの将来のプロダクト改善プランの中に翻訳機能が組み込まれているかはまだ分かりませんが、今の改善スピードを見る限り、近い将来に実現するのでは、と期待しています。

私自身も自分自身のアカウントとは別の @ClimateCuration というTwitter アカウントを通じ、今後は今まで以上に有益と思えるニュースを共有・発信できたらと思っております。よろしければフォローいただければ幸いです。

cover image: Canva


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市川裕康 (メディアコンサルタント)
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