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「より良い状態で過ごすために働き、休む」ということ。

今年もゴールデンウィークが始まりました。人によっては10連休という大型連休に突入です。
4月から新生活に入った人も含め、新たなチャレンジに緊張の1ヶ月を過ごし、少し息抜きできる時間を迎えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

既に締め切りは過ぎていますが、今回は日経朝刊投稿募集企画「 #休んで仕事が捗った経験 」のテーマについて考えていきたいと思います。

増える週休3日制

最近では大手企業による週休3日制についての話も多く聞くようになりました。

パナソニック社では2022年度中に試験導入され、その中で今後の全体での導入に向け週休3日制の課題を抽出するとのことです。そして休日を増やすことで副業や学習、地域ボランティアなど会社外の取り組みを推奨し、社員が働きやすい環境をつくる狙いがあると言います。

また、こちらの記事では、2022年度に下記のように様々な企業での導入が予定されていると言います。

日本経済新聞 2022年4月12日 記事より

新しい制度では、月の労働時間を勤務日ごとに柔軟に割り振ることができるようになります。月から木曜日の労働時間を9~10時間と、所定の7時間45分より長くして、金曜日を休めば週休3日が可能です。他にも月前半の労働時間を長くして月末に大型連休をとったり、子供の学校行事の合間に1時間だけ働いたりすることもできます。

日本経済新聞 2022年4月12日

ここでポイントになるのは、これまでと労働時間の総時間は変わらないということです。時間の使い方を変えることで、週休3日を選べるようになったというのがポイントです。
このように働き方の選択肢が増える企業は今後も増えていくことでしょう。

欧州でも活発になる週休3日制

一方海外に目を向けてみると、欧州でも試験導入の動きが活発になっていることが分かります。

日本経済新聞 2022年4月3日 記事より

導入に関してのルールは国によって様々なようです。スペインでは期間は3年で、通常の週労働時間40時間を、給与を変えずに32時間に減らすと言います。その際に、参加する企業は国から補助金が出る仕組みになっています。

またイギリスの企業では、給与は原則変えず、生産性や社員の意欲などに変化があったかを調べるとのこと。

まだまだ週休3日制に関しては、正解がある状態ではないので、どのようにビジネスの成長を止めずに導入するか、導入することによって生産性はどう変わるのかなど、日本の企業も含め検討が続いていくでしょう。

働くということ

そもそも「仕事」と「休み」の関係はどのようなものなのでしょうか。一般的には、仕事と休みはある種反対の概念として存在している印象があります。

この点に関して、村上臣さんがとても良い視点を得られる記事を書いています。

「仕事のために(ちょっと多く)休む」ということです。より生産的で良い仕事をするために、休暇をうまく利用する。企業にとっては退職リスクが減少しますし、従業員にとってはリフレッシュして良い仕事ができれば昇進やボーナスなどで報われる可能性が高まるのでWin-Winになるという仕組みです。

日経COMEMO

日本では「休むのために働く」、そして海外では「働くために休む」。
同じ休みでも捉え方や印象は全く変わりますね。

混ざる仕事とプライベート

では私個人はどうか考えてみました。
特にここ数年、仕事とプライベートの境界線が曖昧になってきていると感じています。コミュニティ活動支援やイベント支援がサービスの軸になっている関係で、日々様々なコミュニティ主催者、イベント主催者とコミュニケーションを取らせていただき、イベントに参加することが多いのですが、そうした時に「仕事をしている」感覚が強いかというとそうでもありません。さらに、個人的にコミュニティ支援や、コミュニティ醸成に強い関心があるため、プライベートでもコミュニティ活動をしており、仕事でお世話になっている方々とも一緒にプライベートの活動をするケースも増えてきています。
そのように動いていく中で、ビジネスとしての活動と個人の活動の境界線は曖昧になっていくのです。

境界線が曖昧であることのメリット・デメリット

こうした動き方のメリットとしては、個人の思いと仕事のミッションが同方向を向いているので、自然体でストレスなく取り組むことが出来ます。また、プライベートの活動が仕事に活きる、そして逆に仕事の活動がプライベートの活動に活きることが多く、相互にポジティブに作用するのです。

一方、常にオンの状態になっているので、そのまま動いていると「休む」タイミングがあまり生まれません。個人的にはオフになるタイミングで読書などインプットをするので、意識しないとインプットが弱くなりアウトプット中心になってしまいます。

そうした意味では、私の場合「休むために働く」ことはなく、必ずしも「働くために休む」わけでもなく、「より良い状態で過ごすために働き、休む」という感覚で過ごしていることに今回気付きました。

今回のテーマである #休んで仕事が捗った経験 という視点で考えると、私の場合は休んだ時に意識して行うインプットの時間がポイントになります。それは読書であったり、旅行であったり、人と会ったりすることで得られる、新たな出会い・体験・知識なのですが、その時間が新たなアイデアや活動の源泉となり、日々の仕事にも活きてくるのです。

まとめ

週休3日制など世の中の働き方、休み方は変化のタイミングを迎えています。
もし週休3日が定着し、休みの日が増えると、益々休みの時間をどう過ごすのかはしっかりと考えていく必要が出てきます。「休む」時間の質をどのように高めるかは、仕事だけでなく人生においてもより重要な課題になっていくでしょう。

個人的には、「休み」はリラックスして心と身体を整える時間であり、日々仕事が忙しいとなかなか作れないインプットをするための時間として過ごしていきます。そしてこれからもより良い状態で過ごすために働き、休んでいこうと思います



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