「ニュースは耳から」を加速する2つのツールと3つのおすすめポッドキャスト
自分の興味のあるニュースや情報とどのように出会うことができるか、というテーマに関して、日々の仕事や生活の中で重要性が増しつつある、と感じている人は多いのではないでしょうか?
そんな中で以前から興味を持っているのが海外におけるポッドキャスト利用の盛り上がりです。新しいアプリの登場や人気番組の登場など、いくつか気になったトピックをご紹介してみます。
【1】人気有料ポッドキャストアプリ「Pocket Cast」が先週から無料に
ポッドキャストを聞く際にアップルのITunesやSpotifyなど、いろいろなサービスが提供されています。自分自身が過去1年間愛用している「Pocket Cast(ポケットキャスト)」は、とても使いやすいサービスで、今でも毎日利用しています。今までは3.99ドル(日本ではiOS版が480円、Android版が440円)と有料だったのが、9月17日からは無料で利用できるようになったそうです。このアプリの特徴は購読している番組がタイル状でお気に入りの番組を見つけやすい点、また、速度を早めたりする調整が簡単にできることがあります。新しい人気番組を検索する機能も優れています。無料になったこの機会にダウンロードしてみてはいかがでしょうか?
【2】気になる大手ニュースメディアの記事を音声で聴くことができるアプリCurio.io(キュリオ)
次にご紹介したいのは、ニュース読み上げアプリのCurio.io(キュリオ)です。このアプリでは、FT、エコノミスト、ガーディアン、ワシントン・ポスト、ブルームバーグなどの話題の記事がプロのナレーターにより読み上げられるというものです。最近はそれぞれのニュースサイトで課金が求められることが多いことを考えると、年間約60ドルでCurioを購読し、多様な媒体の中から注目記事を音声でフォローしておく、という使い方も十分に考えられるのではないでしょうか。まだ使い始めて1ヶ月程度ですが自転車に乗りながら、散歩をしながら、ポッドキャストには見られないような記事を耳で吸収する、という時にはとても便利と感じるサービスです。
使い方は以下の記事で詳細に紹介されていますのでご興味ある方はぜひご覧ください。自分専用のおすすめ記事がキュレーションされたり、媒体ごと、テーマごとに記事を検索する機能もあり、とても重宝しています。
3つのおすすめポッドキャスト(音声サービス)
【1】毎日200万人が視聴、累計10億ダウンロードされているニューヨーク・タイムズ提供の 「The Daily(ザ・デイリー)」
2017年1月にスタートしたニューヨークタイムズが平日朝毎日配信している「The Daily(ザ・デイリー)」は、25分程度で政治や文化などの注目トピックについて、ニューヨーク・タイムズの記者とのやり取りで深堀りするプログラムです。毎日約200万人が視聴していて、つい先日、累計10億回ダウンロードされた、と報じられているほどの超人気番組です。これまでに既に700近いエピソードが配信され、30カ国で取材を続けているニューヨーク・タイムズの記者224人が取材に基づく洞察を音声で伝えてくれています。効果音やスピーチなどの音声も効果的に編集され、人気ホストであるマイケル・バーバロ氏による臨場感満載でテンポのよいやり取りが人気の秘密です(以前にThe Daily について取り上げた記事はこちら)。
【2】 巨大テック企業の深堀り取材に基づく人気ポッドキャスト『ランド・オブ・ザ・ジャイアンツ』、初回エピソード『アマゾンの興隆( The rise of Amazon)』(1〜8話)
ポッドキャストにとても力を入れているオンライン・パブリッシャーであるVox社がこの7月にスタートした『ランド・オブ・ザ・ジャイアンツ』はとても聴き応えのある番組でした。巨大テック企業の実態に迫るシリーズの第1弾として選ばれたのはアマゾン・ドットコムでした。7月後半からスタートした『アマゾンの興隆( The rise of Amazon)』と題したシリーズは、先日全8エピソードが終了し、その中でアマゾンプライムの誕生、スマートスピーカーアレクサ、巨大倉庫(フリフィルメントセンター)、ロボット化、小売業界でアマゾンが果たす役割、今後の分割の可能性などについて、それぞれの分野の専門家、アマゾン幹部へのインタビューを通じてダイナミックに描かれています。
【3】聴く日経
最後は日本語のニュースを。知る人ぞ知る的なサービスかもしれませんが、『聴く日経』は、毎日の日経新聞朝刊の主要ニュースを20分でダイジェストして音声で届けてくれます。倍速視聴も可能なので10分程度でざっと聞いておくことで主要ニュースをフォローすることができます。紙の新聞やアプリで見ていたら読み飛ばしているかもしれないニュースが、思いがけず耳に引っかる形で記憶に残ることも音声ニュースの特徴かもしれません。
いかがでしたでしょうか。自転車での移動の途中、散歩やジョギング、ジムで運動する際などの利用が中心ですが、日常のスキマ時間を活用する手段として過去1年間で新しく身についた習慣としてのポッドキャスト。よかったらぜひお試しください。