荒川和久/「結婚滅亡」著者
世の中、政治家や管理職になりたい人ばかりじゃない
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世の中、政治家や管理職になりたい人ばかりじゃない

荒川和久/「結婚滅亡」著者

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFE087OQ0Y2A300C2000000/

またジェンダーギャップ指数などというあてにならないネタランキングを取り出して大騒ぎしている界隈がいるが、以前にもこちらの記事に書いたように、世界経済フォーラム(WEF)とかいう1シンクタンクが作ったデータがなぜ「神の言葉」みたいな絶対指標になるのか意味不明。一方で、国連の機関が作成している「ジェンダー不平等指数」の数値はメディアは一切報道しない。


なぜか?24位と高順位だから都合が悪いのでしょう。

論じるのは構わないが、だったらひとつの民間企業が勝手に作ったランキングだけじゃなく、国連の指標も並べてどこがどう違うのかも含めて論じるべき。自分の主張に都合のいい数字だけを使ってメディアが大衆を操作しようとするのは全体主義のはじまりだから。

さて、その上でジェンダーギャップ指数についていうとすれば、むしろ着目すべきは教育と健康の高さというか、男女差のなさでしょう。

他国と比べて経済参画と政治参画が低いのだが、ぶっちゃけそんなにみんな経営者や管理職になりたいの?政治家になりたいの?もしなりたい人がたくさんいるのになれないなら是正が必要だけど、なりたくもないのに無理やりさせようとするのはどうなの?

私個人的にも経営者も政治家も真っ平御免だし、なりたくもないし、ひとかけらの魅力も感じないんだが。政治とか経営とか無駄にストレスのかかる仕事は健康にも幸福にも悪いとも思っている。もちろんやりたい人がやっていることは尊重するし、「大変だね~」とは思うが、自分には向いていない。

人には向き不向きがあって当然だし、全員が同じことをすることが平等ということではない。自分ができないことを誰かがやってくれるという循環で社会は成立している。だからこそ感謝の気持ちが起きるわけでさ。

てなことを書くと「お前が男だからわからないのだ」と言ってくる界隈人もいるが、そういうことを言う方がジェンダー差別では?と思う。男だ女だなんて関係ない。このツイートが実に的確に表現していると思う。

こんなデータもある。全国20-60代有業男女の合計データである。

それでも男女賃金格差はあるじゃないか!という人がいるが、そりゃ男女というか個人によって労働時間も雇用形態も違うし、職業の分布だって違うわけだからそこに差があっても不思議じゃない。共産主義国家じゃないんだから。

そして、よくよく見れば、男女格差より配偶関係格差の方が大きい。それについてはこちらの記事に詳しく書いた。おかけさまでたくさん読まれている。


そもそもジェンダーギャップ指数が世界で最低レベルと非難する人たちは、日本の女性の幸福度の高さほどう考えているの?日本の幸福度の男女差はずっといつも世界トップクラス。女性が幸せな国ニッポンといえるし、裏返せば男の不幸度の高い国。

何かを論じる時は複数の指標やデータを客観的に見て判断しないとね。


こんなデータもある。

新生銀行のお小遣い調査2022より、子どものいる専業主婦家庭の68%が夫の給料は全額妻に管理されている模様。つまり小遣い制の夫が7割近くもいるってこと。これだけでも家庭の支配者は誰かってわかる。

しかし、この7割の小遣い制の夫ほど実は幸福度は高い。家族のために粉骨砕身働いているという自己の社会的役割がメチャクチャ幸福ホルモンを分泌していることだろう。少ない小遣いの中でランチやちょっとした飲み代をやりくりするそんなささいなことでも達成感を感じている夫も多い。

そういう幸福な人ほど他者と比べて自分は…なんて思考はしない。比べたところで意味ないからだ。ジェンダーギャップ指数のランキングも他国と比べて日本はどうだなんてことに意味があるとは到底思わない。

そもそも全員平等なんてできるわけがない。個々に事情が違う。

平等とか博愛とか高らかに打ち出したフランス革命のロベスピエールという政治家がいる。正義感の強い弁護士で、人民の生存権を何より優先して、奴隷の撤廃なども唱えた人だ。

そのロベスピエールが何をしたか?

自分に反対する勢力をことごとくギロチン台に送り、大量の粛清虐殺を起こした。正義の名のもとに、人殺しを繰り返した。弁護士なのに、裁判すらせず、昨日までの仲間を即日「お前、死刑」といって殺しまくった。みんな平等だとかいっておきながら、自分に逆らう奴の発言の平等は一切みとめなかった。人間には人権があるなどと唱えておきながら、自分の意にそぐわない者は「人間ではない」と殺しまくった。

彼の政治は恐怖政治と呼ばれ、現在使われる「テロ」の語源となった。そして最後には自分自身もクーデターによってギロチン台で殺されることになる。

フランス革命なんてそれくらいクソな「単なる狂った人間同士の殺し合い」に過ぎず、教科書なんかに載せて、大成功した歴史的偉業みたいな勘違いさせるような代物ではないと思うのだがね。

理想とか正義は結構だが、自分の正義ばかりを主張する者は結局他人を蹂躙するのですよ。これは前回書いた記事にも通じる話である。

https://comemo.nikkei.com/n/n39017fb910d0

いろんな人がいていい。違っていていい。違うからこそ協力や助け合いが生まれる。統一する必要なんてない。人間は大量生産のロボットじゃないんだから。

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荒川和久/「結婚滅亡」著者

長年の会社勤めを辞めて、文筆家として独立しました。これからは、皆さまの支援が直接生活費になります。なにとぞサポートいただけると大変助かります。よろしくお願いします。

荒川和久/「結婚滅亡」著者
11/13に新刊「結婚滅亡」が発売です!他著書「ソロエコノミーの襲来」 「超ソロ社会」「結婚しない男たち」等。東洋経済等でコラム執筆したり、テレビ・新聞によく出ます。独身研究家として活動させていただいてます。メディア出演・執筆・対談・講演のご依頼はFacebookメッセージから。