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「お互いに働いていて楽しい、いいアウトプットが出せる、そんな働き方を実現したい」ー【COMEMO KOLインタビュー】岩崎由夏さん

日経COMEMOのKOL(キーオピニオンリーダー)岩崎由夏さんは、新卒で入社したディー・エヌ・エーで、1年目から新卒採用、中途採用、経営管理を経験。現在は、キャリアのSNS「YOUTRUST」の代表取締役を務められています。

会社設立にあたっての思いや、今後ますます市場が拡大していくことが予想される副業・転職業界の今とこれからについて、お話を伺いました。

岩崎由夏さんのプロフィール
大阪大学理学部を卒業後、2012年に株式会社ディー・エヌ・エーに新卒入社。1年目より新卒採用、中途採用、経営管理を経験。その後、株式会社ペロリに出向し経営企画を担当。2017年12月に株式会社YOUTRUSTを設立。「信頼される人が報われる転職市場に」をミッションに掲げる。同社は2020年10月にユーザー数20,000名を突破し、MRRも前年同月比で630%となっている。

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ー新卒でディー・エヌ・エーに入社されてからYOUTRUST設立まで、採用の仕事に対して「強い違和感」を感じていらっしゃったそうですが、具体的にはどんなことですか?

当時、中途採用は、ほぼエージェントさんに助けていただいていました。いわゆる人材紹介業のビジネスモデルは、「採用が成功したらその人の年収の35%をもらえます」というような仕組みになっています。

そのようなビジネスモデルの中で何が起こるかというと、「うちはこの期間に決めてくれたら100%にしますよ」「うちは300%出しますよ」という「競り」のようなことがどんどん過熱してしまうんです。

するとエージェントさんは、転職相談に来た人に対して、フィーが35%の会社よりもフィーが100%の会社を強く推すようになります。フィーのいい会社だけを紹介したり、そちらに決まるように誘導したり。でも、求職者の方は、どの会社とどういう契約になっているかは知りませんから、何も知らずに誘導された会社に就職してしまったりするわけです。

その人の人生に対して選択肢をフラットに提供して自分自身で選んでもらうべきことを、知らぬ間に誘導して人の人生を進めてしまうような市場の仕組みはよくないと思いました。

そのような市場に対してやれることは、エージェントさんをなくすか、エージェントさんよりも強い転職チャネルを作るかです。決してすべてのエージェンシーが悪いわけではなく、あくまで構造的な問題です。なので、私たちは後者の戦い方を選んで、ビジネスモデルを変えようとしています。

ー誰かの思惑で決まらないやり方が、YOUTRUSTが掲げる「信頼」を軸にするということだと思いますが、信頼には個人の主観が入るので、優秀な人材を見抜くことは同じように難しいように思えます。YOUTRUSTではどのような方法でその問題を解決しているのでしょうか

「その人が優秀かどうか?」という人の評価は、結局主観の領域は出ないと思っています。評価する側も人間ですから、端的に点数をつけていくようなことはできないと思います。

ただ、私たちが信じたいのは、履歴書の綺麗な経歴よりも「一緒に働いた人がまた一緒に働きたいと思うような人」たちが、一番優秀なのではないかということです。それを私たちは「信頼される人」という言い方をしています。

自分が信頼している友人が仲良くしている人ならば、多分大丈夫だろうなと思えること。人間はそういう生き物だと思っています。そういうものを可視化して、それによって採用のチャンスが増えるようにしているのが、YOUTRUSTです。

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ー人材のミスマッチの解消は、どこの会社も課題だと思いますが、ミスマッチが起こる一番の原因は選考方法にあると思いますか?

選考の問題もあると思います。ただ、入った後の話もあるのではないでしょうか。

例えば、私は「岩崎由夏」という一人の人間ですが、人格は1つではなく、うちの広報と話しているときの岩崎と、インタビュー取材を受けているときの岩崎は、当然違うわけです。人は、誰と接しているかで人格も変わるし行動も変わります。

選考は誤っていなくても、コミュニケーションの取り方が間違っていたり、一緒に組ませるペアが間違っていたり、そういうことでミスマッチは起こりえます。ですから、選考だけですべてのミスマッチが防げるとは思っていません。

それでも、入社後のイメージのしやすさや納得感などは、醸成できると思っています。これは採用あるあるなのですが、例えば、選考官2、3人が求職者に合格を出した後、その人の面倒を見るのは選考官になっていない現場のメンバーだったりするわけです。選考の意思決定に関わった人たちは納得感がありますが、現場のメンバーは「自分はこんな人をとるべきではないと思うのに面倒を見ろと言われた」となります。

これがもし、副業してから入社するとなれば、一緒に働いているメンバーからもその人が見えますし、これは求職者側にとっても同じです。入社前にお互いが納得感をもつことができることは、ミスマッチの軽減につながっていると思います。

ー履歴書や面接で選考する従来型の方法が今もまだ主流になっていますが、今後その主流は変わっていくと思いますか?

ミックスになっていく気がしています。9割の人が副業した後に転職するようになるかと言えば、それはNoだと思います。突然転職する人たちのほうが、まだまだ多いと思います。ただ、いろいろな選択肢が生まれると思います。「大人のインターン」というような、「一度働いてみる」ということが普通になるかもしれません。

実際には、「もう会社を辞めると決めているので、早く退職して早く入社したいです」という求職者の方もいますし、逆に「半年くらいフリーランスになって、2、3社掛け持ちしてやってみて一番面白いところに正社員入社します」という方もいます。

採用フローの多様性のようなものは、生まれてくるのではないかと思います。

ー副業人材を活用する企業側が気をつけなければならないことはありますか?

ポイントは2つあると思います。

1つは、副業の人をメンバー扱いしないで外様扱いしていると、うまく機能しないと思います。1人のメンバーだと認識した上で、必要な情報はすべて共有することです。企業が副業の人をなぜ採用するかと言うと、自社にないノウハウを貸してほしいということだと思うので、基本的には「プロ」を連れて来ているはずですよね。プロにはちゃんと情報を公開して、プロの頭で何をすべきか考えてもらうということが、お互いに働いていて楽しいし、アウトプットが出るパターンだと思います。

もう1つは、緊急度の高い仕事を振らないということです。副業の方は本業がある方が大半なので、「2分後にこれ出して」「今日中にこれやって」という仕事には対応できません。例えば「緊急度は低いけど重要度が高い仕事」を任せたほうがうまくいきます。あくまでもプロであって、作業者ではないからです。

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ー今回のインタビューでは主に企業側のお話を伺いましたが、この度、これから複業・副業を考えている人に向けたイベント「複業を選ぶ前に知っておきたいこと」にご登壇されますよね。どんな人に参加して話を聞いてもらいたいですか?

副業慣れしていない人で、例えば、会社で副業が解禁されたからちょっとやってみたいとか、やってみたいけどまだまだハードルを高く感じているとか、そのような方たちにお話できたらうれしいなと思っています。

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12月22日(火)19:30配信開始!!
【働き方innovation #07】
〜複業を選ぶ前に知っておきたいこと〜

こちらのオンラインイベントに、岩崎由夏さんがご登壇されます!

・新しい働き方を模索している
・複業をしたいと考えている
・様々な制約があり複業できずに悩んでいる

そんな方はご参加ください!当日はチャットを使って岩崎さんに直接ご質問していただくことも可能です。複業に関する意見をお持ちの方、ぜひ議論に積極的に参加してみてください。お待ちしております!

イベント参加申込みはこちら※日経電子版有料会員の皆様は無料です
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