不確実な時代の荒波を乗りこなす「ビジネスコミュニティ醸成」の3つの目的とその価値
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不確実な時代の荒波を乗りこなす「ビジネスコミュニティ醸成」の3つの目的とその価値

藤田 祐司 (Peatix Co-founder / CMO)

仕事においても個人的にもコミュニティ醸成について日頃から考えているのですが、先日島袋孝一さんが日経COMEMOに書いていた記事を読み、ハッとしました。

「コミュニティマーケティング」は、日経新聞で検索しても3件しかヒットしない。

日経COMEMO

言われてみると確かにビジネスにおけるコミュニティに関する記事を主要メディアで検索してもあまり記事は出てきません。(「コミュニティマーケティング」で検索すると読売新聞で7件、朝日新聞では0件、日本経済新聞で3件しか記事が出てきません。)

自分自身の肌感覚では明らかにビジネスにおけるコミュニティの重要性は上がっていますし、コミュニティづくりに取り組む企業も増えています。島袋さんも仰っていますが、まだ大手メディアで記事が出ていないということは"「伸び代」しかない"ということになります。
実際、noteで「コミュニティマーケティング」で検索するとかなりの数の記事が書かれていることが分かります。

コミュニティ醸成がビジネスにおいて大きな意味を持ち、特にこれからの時代において必要な取り組みであると考えています。実際自分自身も様々なコミュニティ活動をしていますが、今回は改めてビジネスにおいてなぜコミュニティが大事なのかについて書きたいと思います。

ビジネスコミュニティを醸成する3つの目的

Peatixでは2013年からイベントサロンというイベント主催者・コミュニティ運営者のコミュニティを醸成しています。イベントサロンはいわゆるビジネスコミュニティになるわけですが、我々Peatixがなぜイベントサロンを長らく運営しているのかという視点で、ビジネスコミュニティを醸成する目的を考えていきたいと思います。
ビジネスコミュニティ施策を展開する目的は3つあると考えています。

① 参加者/クライアント同士のつながり

ビジネスにおいて、コミュニティの参加者はサービスのエンドユーザーの場合と、クライアント企業の場合がありますが、いずれにしてもコミュニティの参加者同士のつながりをつくるという目的があると考えています。

Peatixではイベントサロンを通じて、コミュニティの参加者同士のつながりが生まれていっています。コミュニティの参加者は基本的にイベントの主催者・コミュニティ運営者なので、共通言語もありつながりをつくりやすい土壌があります。我々がイベントなどで参加者同士を紹介していくことで、コミュニティの基盤となる参加者のつながりが生まれます。実際、イベントサロンで出会った主催者同士が仲良くなりユニットを組み一緒に新しいイベントシリーズを始めるケースも出てきました。

② 参加者/クライアント同士のナレッジのシェア

コミュニティの参加者同士のつながりが生まれると次に生まれるのはお互いのナレッジのシェアです。コミュニティにはビジョンに共感した人が参加します。ビジネスコミュニティにおいてもそのことに変わりはありません。ビジョンに共感したメンバー同士がつながると、お互いが抱えている悩みやナレッジの共有が行われるようになります。

Peatix主催のイベントサロンは基本東京で開催されていました。(現在はオンラインで実施)その流れの中で、富山や京都で自走型イベントサロンが誕生していきました。各地のイベント主催者・コミュニティ運営者がイベントサロン 、そしてPeatixのビジョンに共感し、イベントサロンを開催してくださるようになったのです。富山や京都で開催されたイベントサロンには登壇者として東京のイベント主催者が呼ばれることもあり、こうしてコミュニティの参加者同士のナレッジのシェアが各地に広がっていったのです。

③ 企業・サービスへのエンゲージメントを高める

コミュニティの参加者同士のつながりが生まれ、ナレッジのシェアが高まっていくことで、コミュニティを運営している企業やサービスへのエンゲージメント、絆が高まるのです。

企業・サービスが掲げるビジョンに共感し集まったコミュニティの参加者同士のつながりが深まることで、そのコミュニティに参加していることに大きな価値が生まれるようになります。それこそがコミュニティ参加者と企業・サービスの絆であり、重要な意義があるのです。

Peatixの場合、イベントサロンコミュニティのメンバーであるイベント主催者がご自身のブログにて下記のように述べていただいています。

イベントサロンなどを通じて発信し続けているPeatixの掲げるビジョンに共感していただいたことで、Peatixを応援してくださりサービスを使い続けてくださっているのです。

その志を応援したいと思い、未だにPeatixを使い続けています。
(多少使いにくくても・・・競合サービスの方が手数料安くても・・・笑)

afromance.net

ビジネスコミュニティの価値

ビジネスコミュニティを醸成する3つの目的は下記の通りです。

1. 参加者同士のつながり
2. 参加者同士のナレッジのシェア
3. サービスへのエンゲージメントを高める

ビジネスコミュニティを醸成する中で、この3つのポイントをしっかりと考え動いていくことで、その企業・サービスのコアバリューになるのです。

ビジネスコミュニティ醸成の目的の3つ目である「サービスへのエンゲージメントが高まる」ことで、コミュニティのメンバーがその企業・サービスを自分ごととして捉えてくれるようになります。そのことこそがビジネスコミュニティの価値であり、企業がコミュニティ醸成をする理由なのです。

当たり前のことですが、ビジネスにおいては競合サービスと機能面や価格などの競争が続きます。基本的にユーザーは価格や機能面でどのサービスを使うかを判断します。しかし先述のイベント主催者が仰ってくださったように、ビジネスコミュニティを醸成し、ユーザー・クライアントのエンゲージメントが高まっていると、価格や機能面だけではないところで、サービスの利用を決めていただき、継続してもらえるのです。

ビジネスコミュニティを醸成することで、企業そしてサービスのコアバリューとなり、ビジネスの原動力になります。そして、企業の業績の悪化や何かトラブルがあった時にもコミュニティがサポートしてくれます。

例えば、飲食業界においてドタキャンによる損害は以前より大きな問題になっています。

そのような時にコミュニティ醸成が出来ている飲食店の場合、突然のキャンセルで困っている時にSNSなどで呼びかけると、常連(コミュニティメンバー)がお店に来てくれたり、友人に来店を呼びかけてくれるケースを目にすることがあると思います。それこそがコミュニティのパワーなのです。

不確実な時代に不可欠なコミュニティ

今は少し先の状況も読みづらい不確実な時代です。そのような時代だからこそ、ユーザー・クライアントにファンになっていただき、企業・サービスへのエンゲージメントを高めるコミュニティ醸成は、荒波を乗り越えていくために重要な施策となります。

ビジネスにおいてコアバリューとなるコミュニティ醸成は今後益々注目されるようになっていくでしょう。そして、今後はビジネスコミュニティ、コミュニティマーケティングに関する記事も増えていくことでしょう。

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藤田 祐司 (Peatix Co-founder / CMO)
運営に関わるコミュニティ:イベントサロン、コミュコレ!、Founders Night Marunouchi、コミュつく!など。 著書に「ファンを育み事業を成長させる「コミュニティ」づくりの教科書」 https://www.amazon.co.jp/dp/4478110549/