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子の夏休み昼食問題。弁当に、情念をこめすぎない世の中になるといいな。

思いもよらなかったんです。憂鬱、地獄、憎い、なくなればいいとまで思うようになるとは…。
その相手は夏ー休ーみーいぃぃ。
正しく言うと「母さんとして、子どもを世話する夏休み」です。

今まで対岸の火事だったことも、自分の立場次第で、見える景色が全く変わってしまうことってありますよね。

こんなニュースなんて20代のギャル?だった頃は、目に入らなかった。子の保育園時代もまだだった。

COMEMOを読む方もそういう方、多いでしょうか。が、今の私は日々お昼問題で頭がいっぱいで、また夏休み弁当への呪詛を書くのはCOMEMOの書き手ではあたくしぐらいであろうと。この異文化の橋渡しが我が使命、と勝手に思うことにして、書きます。

えーと仕事してるのですが…?

港区のニュースが画期的なのは「区が主導のシステム」であること。我が家が過去利用していた学童でもお弁当が発注できたのですが、保護者が諸々取りまとめる「弁当係」なるものが選出されていました。係だった友人に話を聞くと学童やお弁当屋さんとの段取り、やれ味がどうだ栄養がどうだとか各所からご意見取りまとめ、さらにはドタキャン、音信不通の家庭と連絡、とそれ業務では…?という負担感。えーと、そもそも働いてるから学童にお願いしているのですが何故仕事が増えてるの…??

しかも残飯を夏の猛暑のなか持ち帰るんです!!子どもだからビニール袋の締め方が甘くて、異臭を放つおかずの汁とかこぼしながら帰ってくるの。夏の怪談。

弁当を作るのは親として当然?

でも何らかの形で頼めるのは本当にありがたい。が、そもそも仕出し弁当というのは、子どもには味付けや量など、夏休み全日だと実は少しきついかなという印象です。(個人差・弁当差はある)
となるとどうしてもお昼を用意する必要が出てくるのです。

そもそも弁当ぐらい作ってあげなよ、親でしょ?って思いますか?
できなくはないんですよ、不可能ではない。でも無理してる。
普段でも日々目一杯の共働きで、夏休み期間中は仕事が減るわけでもない。(共働きでなくても夏の3食+家事育児は絶対きつい)

愛情に何でもただ乗りさせないで

一方ではせっかく作るなら、子どもの好きなもの食べやすいものを入れてあげたい、とも思う。それを愛情だねぇと言われると(言われてないが)ムッとしてしまう。手作り=愛情で、労働と呼ぶなんてとんでもない、親たるもの当然。外注や対価を求めることは善ではない、という見えない空気が何だかあり、私も勝手に感じとってしまう。(「子どもがかわいそう」とか「母親でしょ?」とかで言語化されることが多い)

もっと掘ると、そもそも家事・育児・介護、ケア労働が「愛情」という名に都合よくすり替えられ、負担が評価されていないところに、もやもやの根があって。

一方で「ちゃんとした親でいたい」という私の見栄も働いたり、この葛藤が疲れを増すのです。

また夏休みお昼問題は、まだお母さん達の小言ぐらいにしか世の中に届いていないのも気分が悪い。
今育休フィーバーの男性たちが学童期に入った6,7年後あたりに急速に、より顕在化し解決するのかと思うと腹が立つ。今年の暑さで余計にかしら。

夏休み、お母さんに聞いてみてほしい

帰省される方も多いと思う。この夏機会があれば、お母様にちょっと聞いてみていただきたい。
「夏休みのお昼どうしてた?どう思ってた?」と。記憶が美しき思い出補正されている場合もあるので要注意ではあるけど、常にルンルン用意していたわけでなく、ママの目が死んでる日だって絶対あったはずなのです。

私は最近、自分が子どもの頃の土曜の昼の炒飯の味を思い出します。母が1週間乗り越え、献立を考えたくないし、残った食材もあるし…で、炒飯。
でも私は好きじゃなくて。が、昭和という時代の有無を言わせぬ無言の圧力のもと黙って食べていました。でも今は母の気持ちが分かる。やってられないよね。

みんな、愛情や母性をそんなに神格化しないでほしいな。前も書いたけど、お母さんは最初からお母さんだったわけじゃないんだ。

母性は濁りない愛情だけでできているわけでないし、すべての女性に生まれ持ってあるわけでもない。母性があれば何でもできるわけでもない。(あれ、どっかで聞いたセリフ)
何なら今も母性ってよくわからない。
だからこれからの人たちのために母性の神話を解いて、バトンを渡したい。

夏休みだけでなく、普段の学校生活、部活、塾、幼稚園等々。弁当と子育ての付き合いは多い。弁当一つでこんなに語っちゃったけど、弁当に情念を込めすぎず、弁当を解放?したいなあ。

お知り合いで子持ちの方がいたら、8月31日に「お疲れさまでした!」と声かけてあげてください。泣くから。

さてまた来月。まだ夏休みか…。生きてるかな私。

ここまで読んでいただきありがとうございます。 読んで、少し心がゆるんだり、逆にドキッとしたり、くすっとしたり。 おやつ休憩をとって、リフレッシュする感じの場所に ここがなれたらうれしいです。