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Web3.0、SNS中毒、ジェンダーレス…Z目線で考える「社会とエンタメの未来」

デジタル技術の発展やコロナ禍によって、人々のライフスタイルが変化するとともに、エンタメのあり方も大きく変わっています。

テレビや舞台がエンタメのトップを走っていた時代から、現在は多くのエンタメがスマホの画面のなかで完結するように。

サブスクリプション型の動画配信サービスの登場により、場所や時間を問わずにいつでも好きな動画を楽しめるようになりました。

さらには、TikTokや​​YouTube Shortsを筆頭とする、短くてスピーディな動画を大量に視聴することが当たり前になりつつあります。

▼参考記事

今回は、そんな時代の変化に適応できるエンタメが生み出す方法や、Z世代目線で見るエンタメの未来について触れていきます。

技術やライフスタイルの変化でエンタメはどう変わる?

まず、今まさに起こっている4つの大きな社会現象と、それぞれがエンタメにもたらす影響をお話しします。

①技術変化(Web3.0やメタバース、AIなど)

Web3.0やメタバース、AI技術など、人々の生活に大きな影響をもたらす「技術変化」はすでに起こりはじめています。

エンタメの分野でも、AIを用いた合成音声サービスやアニメーションの自動作成、メタバース技術を活用したバーチャルゲームなど、あらゆるジャンルで技術進歩が見られてきました。

既存のエンタメのあり方を覆すような技術が次々と生まれるなかで、今までのエンタメのあり方にこだわるのではなく、変化をうまく利用する柔軟な発想がますます必要になっていく時代です。

▼参考記事

②事象(平均寿命100歳時代、コロナ)

次に変化しているのは、僕たちの周囲ですでに起こっている「事象」。特に、医療の発展によって人々の寿命は伸び、平均寿命が100歳になる時代が来ようとしているのは驚くべきことです。

僕のまわりでも、長い人生を想定して、心身も社会的にも幸福度を上げる「ウェルビーイング」の考え方が広まっているように感じます。こういった人々の考え方は、今後のエンタメにも、大きな影響を与えます。

また、新型コロナウイルスという未曾有の事態に直面したことで、ライブ配信やオンライン飲み会、バーチャルライブなど新しいエンタメ文化も生まれています。

③社会産業(オンライン教育、D2C、ドローン)

デジタル技術によって生まれた新たな社会産業は、人々の生活を作り変えてきました。特に、D2Cの進化によって、ほとんどの人がオンラインで日々の買い物を済ませています。

今後、ドローンによる物流革命が起これば、オンラインショッピングの進化はさらに加速していくでしょう。

今後はライブ配信などの「買い物×エンタメ」も広まっていく可能性が高いため、人々の日常生活にいかにエンタメを絡ませることができるか、日ごろから発想力を鍛えていくことが重要です。

④ライフスタイル・価値観(ジェンダーレス、SNS中毒)

時代が変われば、人々のライフスタイルや価値観も変化します。そのなかでも僕が特に注目しているのは、「ジェンダーレス」と「SNS中毒」の2つ。

ジェンダーレスは、Z世代の間でも関心の高いテーマの1つで、ジェンダー課題に取り組む企業はZ世代からも好意的に捉えられるようになっています。

そこで、僕と私と株式会社ではメンズでもネイルを楽しめるサロンという新たな切り口で「KANGOL NAIL」を企画しました。

また、近年話題になっていた「SNS中毒」をキャッチアップして、デジタルデトックスカフェ「HANARIDA」を原宿にオープンしたことで話題になりました。

▼参考記事

これからのエンタメビジネスでは、いち早く流行を分析し、消費者が本当に求めているエンタメを提供する発想が必要だと考えています。

「友達起点」がエンタメの可能性を広げる

僕は変化の激しい世の中で、人々を集められるような新しいエンタメを生み出すために「友達起点」という考え方を大切にしています。

「友達起点」とは、ビジネスの中心を「お金」ではなく、「友達」や「自分」に置くことです。

架空の誰かに向けてではなく、自分や自分の周囲の人がワクワクするようなことを実現することが、エンタメの成功に繋がると考えています。

従来のマーケティングでは、年齢や性別、ライフスタイルなどいくつかの項目を決めて架空の人物像(ペルソナ)を生み出し、ペルソナに刺さりそうなプロダクトやサービスを企画していました。

しかし、現在はトレンドが花火のように小さく打ち上がり、すぐに消えていくようになってしまったため、架空のペルソナに向けて作った企画は誰にも刺さらなくなってしまっているのです。

僕はこの現象を「花火トレンド」と呼んでいます。

そんな花火トレンドを掴み、バズる企画を作るためには、僕が考えた「金魚すくいマーケティング」の考え方が重要です。

「金魚すくいマーケティング」とは、大きな網を張って、大量のユーザーを囲いこむのではなく、小さなポイを使うように特定のユーザーに刺さる企画を打ち出すこと。

つまり、「友達起点」の考え方で実在する友達が喜んでくれる企画を生み出し、それをピンポイントに届ける「金魚すくいマーケティング」をすることで、変化の激しいエンタメの世界でもユーザーに刺さるビジネスを生み出せるというわけです。

前述したデジタルデトックスカフェやKANGOL NAILなども、この「友達起点」を使って、企画をしました。

これからのエンタメは「TikTok」が牽引する

エンタメの未来を考えるうえで、僕が今後も注目しなければならないと考えているのが「TikTok」の存在です。

TikTokはすでに世界中で20億ダウンロードを突破、月間視聴時間は20時間を超えるなど、若者層から圧倒的な人気を誇っています。

また、TikTokユーザーは1日のうち平均で96分もの時間をTikTokで消費しており、その滞在時間はTwitterの3倍、InstagramやFacebookのほぼ2倍に相当します。

▼参考記事

前述した「小さく・短く・大量に打ち上がる花火トレンド」の流れはTikTok内でも特に顕著で、次々に新たなトレンドが現れては消えていきます。

いい商品やサービスが溢れる時代に生まれたZ世代は、莫大な量の情報を精査・厳選することに長けているためトレンドに敏感。そんな特徴が、短い動画を次々に消費できるTikTokの仕組みとマッチしているわけです。

僕と私と株式会社では、そんなTikTokの中でも「企業の公式アカウント」に着目し、マッチングアプリ「タップル」とともに、見ると恋をしたくなるアカウント「幼馴染と共同生活中(略して、おさ活)」を企画・運用しました。

そんなおさ活は、開設3ヶ月で8.88万フォロワー、累計再生回数は約3,500万回を突破し、Z世代を中心に多くの支持を受け、企業の公式アカウントの成功事例として注目を集めています。

▼参考記事

すでにほとんどの若者のスマホにインストールされているTikTok。エンタメの未来を考えるうえで、TikTokの今後の成長からは目が離せませんね。

これからも新しいSNSやZ世代のトレンドについて解説していくので、ぜひスキやコメントお願いいたします!

最後まで読んでいただきありがとうございました。「Z世代の流行」に興味がある方には、こちらのnoteもオススメです。

※このnoteは個人の見解です。

今瀧健登について

今瀧健登 / Imataki Kent(Twitter:@k_hanarida

僕と私と株式会社 代表取締役 
一般社団法人Z世代 代表
日経COMEMO キーオピニオンリーダー
NewsPicks U-30プロピッカー

1997年生まれ。Z世代へのマーケティング・企画UXを専門とし、メンズも通えるネイルサロン『KANGOL NAIL』、食べられるお茶『咲茶』などを企画。
Z世代代表として多数のメディアに出演し、"サウナ採用"や地方へのワーケーション制度など、ユニークな働き方を提案するZ世代経営者。

日経COMEMOでは、Z目線でnoteを綴り、日経クロストレンドでは、「今瀧健登のZ世代マーケティング」を連載中。

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今瀧健登 / Z世代の企画屋
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