ドイツのコロナアプリはどこまで普及するのか
ドイツ政府が提供する「コロナ警告アプリ」のダウンロード数は6月30日現在で1400万回を超えました。
日本は500万回弱ということなので、日本よりも利用が進んでいるようです。
ドイツのコロナアプリについてはそのPR戦略を詳細に紹介したこちらのNoteの投稿が参考になるのでぜひ読んでみてください。
筆者は前回の投稿でドイツのアニメファン向けイベントにおけるコロナ対策ルールについて取り上げました。(リアルイベントのコロナ予防ルールを今試す理由=ドイツ発)
そこで気になったのが、イベント主催者がこの「コロナ警告アプリ」の利用を推奨している点です。
ドイツと日本のコロナアプリは、GPSによる位置情報を記録しない点やブルートゥースによる端末の接触情報のみを一定期間記録するなど、仕様に共通しているところも多いようです。
ドイツでのアプリの利用はあくまで個人の自由による「任意」であり、職場なのでの利用も強制はできないそうです。
政府が利用を推奨するのではなく、イベント主催者が推奨することによって利用状況は別のステージに移行したように筆者は感じました。
どういうことかというと、あくまで任意の利用なので「推奨」という形をとっているとはいえ、コロナ対策ルールのなかにコロナアプリの利用を含んだということは、参加者は改めて利用を検討することになります。
もちろんこのアプリは感染の有無を教えてくれるものではなく、あくまで過去に感染者と濃厚接触をしたかどうか、それにより感染のリスクが高いか低いかを伝えるだけとなります。
しかし、いまだワクチンが広く普及していない状態では、このアプリの利用だけでも避けられるリスクはあると考えられます。
こうした状況下では、今後、イベントだけでなく、職場や学校、その他の人々が集まる場所/機会に、こうしたアプリの利用価値はさらに高まるのではないでしょうか。
任意の利用という制約上、利用を強制することは当然できません。例えば、今後、こういったコロナ接触通知アプリの予防効果が広く認知され、高く評価された場合、任意の枠を超えた運用もあるのかもしれないと筆者は思うのです。
ワクチンの普及かコロナアプリの強制が先か、はたまたPCR検査の簡便/時短化が先になるのか、先が見通せない現状が続くことには変わりありません。
ドイツでアニメファン向けのイベントに関わる筆者としても、コロナアプリの動向は今後も非常に気になるところです。皆さんはどうお考えですか?
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<訂正情報>
(6/30)引用記事のリンク先が意図していたものとは別の記事になっていたため差し替えました。当該記事の筆者であるtommie116 @ベルリンさんから直接ご指摘をいただきました。この場にて感謝申し上げます。ありがとうございました。
タイトル画像:ドイツ連邦政府のコロナ警告アプリに関するホームページからのスクリーンショット(URL:https://www.bundesregierung.de/breg-de/themen/corona-warn-app)