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令和のクリエイティブマネージメントは、やっぱり「チーム仲良し」の雰囲気が外せない

憧れのクリエイティブ集団、PARTYがウェブをリニューアル。
https://prty.jp/

僭越ながら、元イデーという会社に所属していたもので、最大デザイナーが200人在籍していたIDEE Work Station なんかに思いを馳せ、理想のクリエイティブラボってなんだろうなどと考察していた7月でした。

クリエイティブなチームのマネージメントに困っている大人の皆さんに、この考察が役に立つことがあればということでまとめてみます。

レベルが同じということの残酷さと心地よさ

理想のラボ・チームを作る際、どういうレベルのメンバーをチームにするべきかというのがとても重要。

メンバーのレベルが同じということは、

  • ものを見る解像度が近い

  • 経験の量が近い

  • 浴びている情報量が近い

のどれかによるものだと推察できます。その場合、メンバーには共通の話題がある。

一方で、メンバー間のレベルに差があると、どうしても情報を「取る側」と「取られる側」に分かれてしまう。

情報など素直に与えれば良いとも言えるが、心無く情報を取りに来る人に素手で触れられるととても疲れる。

均質性の高い組織においても、giver&takerが時と場合によってどちらにも入れ替わる関係の方が心地よい。

逆に、レベルが同じ人同士の話に、違う人は上記の理由から入れない&意図的に混ぜたくない、というのは残酷な話だ。けどしょうがない…追いつくためにはやはり、解像度を上げる努力をする、経験を増やす、得る情報量を増やすしかない。

フリーランスと所属のハイブリッド

働き方改革が進んでいて、所属とするがフリーランスでもいるというパターンが今後の主流になるだろうなと。スケジュール管理もされたい場合は、ハイブリッドは無理になってしまうが、プロダクション側もどんどん「所属」の概念が変わって緩くなっていくだろう。

IDEE Work Stationの最盛期は、15-20年くらい前の話なので流石に兼業という考え方はなくて、「ギャラはでないけど入り浸っている」みたいなことが多かったらしい。それはそれで結果、ギャラの発生なしでもデザイナーでいたい人が集まるので面白い感じではあったように思う。どちらかというと、お笑い芸人の事務所のようで、事務所がとってきた仕事に采配されるので、売れっ子と売れない子の差が激しいような感じだったのだろう。

また、今後はクリエイティブの重要性の理解が進み、社内にクリエイティブなチームを持つ会社も増えるだろうから、それに刺激を与える役目としての派遣を感性のあるディレクター/プロマネが引くて数多、なんていうのも想像できる。ディレクター・プロマネの手はいつだって猫の手みたいに借りたいはず。

所属の人を食わせるための仕事はとらない

そのクリエイティブラボに所属して仕事を待っているだけ、ではなくなる=所属する人を必ず食わせないといけない、という義務もなくなるため、仕事を選べるようになる。

こうなってくると、発注者とクリエイティブ側がいよいよ対等になってくるのではないか。そう考えるとワクワクする。

性差を含めた個体差を認めた上での仲の良さ

個人的に、なぜかこの3ヶ月で急に動き出した仕事がどれも、男性のチームに私だけ女性というパターン比率ばかりである(これまで女性ばっかりだったんですが…)。ここで、うまく行く組織がどんなものかというと、「男子のバカさ加減のあるじゃれあいに女子も混ぜてくれる」「女子の姦しい集まりに男子にすんっと紛れ込んでもらう」みたいなことがしれっと進む現場だったりする。

これを私は「チーム仲良し」と呼んでいる(かなり前にこんな投稿もしている

のですが、そもそも異物の多様性を認めた前提があるので、基本的にもめない、競わない、助けを求めたら協力する、というような良い法則が自然に生まれる。

こういった雰囲気がやはり令和っぽいのだろうと、冒頭のリニューアルしたばかりのPARTYのサイトなんかを見ていて思ったのでした。

クリエイティブマネージメントとは少し離れるが、

個性や自分らしさを大切にするといわれている10〜20代の「Z世代」の採用において、自由な身だしなみは一定の効果がありそうだ。マイナビの求人サイト「マイナビ転職」とZ総研(東京・渋谷)の共同調査によれば、Z世代の7割が「職場での服装・髪形が完全自由」を希望していることが分かった。

日本経済新聞 7/31

この記事の中では、「身だしなみ規定を変えたら深刻な人材不足の業界の人材応募が倍に増えた」という視点で書かれていてZ世代にとって重要なことがわかるのも良いのだが、これは「顧客側が見た目はそこまで気にしていない」という多様性を受け入れる雰囲気が広がっているから、に繋がっていると思う。これは、チーム仲良しの考え方の、「そもそも異物の多様性を認める」に少しずつ近づいている気がして、嬉しい。令和ですからね。

上記のようなことを考えつつ、良きクリエイティブラボを作っていきたいと思います。私たちのクリエイティブラボは、作るものこそクリエイティブになるかとは思いますが、関わる人は必ずしもクリエイティブではなく、感性のあるディレクター/プロマネをコアに待つチームになると思います。また具体的な活動内容がアウトプットできたらお知らせしたいと思います。乞うご期待。

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翠川裕美( KATALOKooo 代表 )
サポートいただけたいた方は仲間と思って日々精進しようと思います。とりあえず、ビールを買って乾杯させていただきます。