グッズだけでない、ドイツのジブリ人気とは?
ドイツのフランクフルトではスタジオジブリの公式グッズを販売するショップ(4週間限定)が開店しましたが、店内は空っぽで営業していない日もあります。入荷するたびにすぐに売り切れるためで、閉店している日のほうが多いかもしれません。
ドイツのジブリ人気ですが、実はグッズだけではないのです。ここ半年くらいでしょうか、人気の高さを改めて認識する出来事が続いています。今回はそのあたりをざっくり紹介し、考えてみたいと思います。
ジブリグッズを求めてフランクフルトに集まるファン
スタジオジブリの公式グッズを販売するポップアップ店がフランクフルトにオープンしたことについては、前回書きました。
少しだけアップデートすると、ドイツの公共メディアが何度か取り上げており、初日の来店者は1,000人以上だったようです。店主は、今回の盛況を受けて販売を継続するとインタビューで話しています。ただし、現在の専門店形式をこのまま継続するのか、期間を置いてまた実施するのか、元々販売していたタンタンのグッズなどと併売するのかについては言及はなく続報が気になるところです。
クリスマスはTVで「ジブリ映画マラソン」
今年のクリスマス休暇はTVでジブリ作品を観る期間になりそうです。ドイツの民放大手プロジーベン・マックスは今年8月、「ジブリ映画マラソン」を開催すると発表しました。12月26日にスタジオジブリの映画作品を複数放送します。詳しいタイトルやスケジュールは明かされていませんが、過去には朝から晩まで複数のジブリ作品をノンストップで放送し続けた年もあったので、おそらく同様のプログラムになると思われます。(関連ニュース:ドイツ語)
TV放送はオンラインでも配信されるわけですが、これにより新たなファンが生まれたり、既存のファンがさらにファンになる機会になることでしょう。
ジブリコンサートは瞬殺
ドイツでは来年2024年にデュッセルドルフとミュンヘンで、久石譲氏によるコンサートが開催されます。(関連発表:ドイツ語)
スタジオジブリ作品の音楽をミュンヘン交響楽団が演奏するというものですが、9月末に開始したチケット販売はたちまち売れ切れてしまいました。(公式ポータルによるリセール品の流通は若干あるようです)
『君たちはどう生きるか』は1月4日に上映開始
そして、宮崎駿監督の新作『君たちはどう生きるか』ですが、ドイツでは年明け2024年1月4日に上映がスタートします。(関連ニュース:ドイツ語)
ドイツ語音声による予告編も公開されています。なお、上映自体は、ドイツ語音声と日本語音声+ドイツ語字幕の2パターン提供されるようです。
ジブリ人気の行方
ドイツでもスタジオジブリの人気を受けて、グッズ販売、TV放送、音楽ライブ、そして映画と幅広く展開している実情がうかがい知れます。海外でもジブリ作品は人気!という話はよく聞くかもしれませんが、その実態をより把握、再認識するのに役立てばと今回まとめてみました。日本でもジブリパークの来場者の3割は海外からだそうです。
一方でこのジブリ人気の行方も気になるところです。今年/来年は『君たちはどう生きるか』の上映に関連して人気は継続しそうですが、その先はどうでしょう?宮崎駿監督がすでに高齢であることを考えると、新作が今後も制作され続けることは難しそうです。これまでの作品だけで人気を維持できるのでしょうか。また、海外で人気のアニメはスタジオジブリの作品だけにとどまりません。KADOKAWAや東映/東宝、バンナムなどの海外攻勢はさらに強化されるのでしょうか?皆さんはどう思いますか?
タイトル画像:フランクフルトのジブリグッズ店のもよう(筆者撮影)。
筆者が訪れた日は、棚が空っぽで臨時休業していた。
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