ブランドとデザインのおいしい関係とは?②~新商品開発の具体例~
ブランドとデザインの関係を考えるに、個人的にめちゃくちゃ面白いコンセプトの新商品「7DAYS CHOCOLATE」がMinimalから発売されましたので、ブランドにおけるデザインとは?というお題に対してMinimalが実践している具体例について解説しながら深掘りしてみたいと思います。
ブランドとデザインの美味しい関係とは?
Mimimalにおけるデザインとは
食べる体験設計であり、
その目的は、食べる体験をもっと豊かにするためであります。
その対象は、ブランドの世界観や考え方を伝える全てモノコトと捉えています。
ありがたいことに、前に書いたnoteがとても大きな反響を頂きました。
そのnoteの具体的な事例としてぴったりの「食べる体験をデザイン」した商品が新発売されましたので、その商品でブランドとデザインのおいしい関係を具体的に考えていきたいと思います。
食べる体験をデザインした「7DAYS CHOCOALTE」
Minimalチョコレートの新商品として、「7DAYS CHOCOALTE」が22年9月に新発売されました。発売されてから2ヶ月程度経過しましたが、手土産としても、自分用としても大変反響を頂いております。
この商品は「食べる体験」をデザインした、ユニークなコンセプトになっている商品です。
今回の「7DAYS CHOCOALTE」には、食べ切りサイズの異なるフレーバーのチョコレート7種14枚が、曜日や気分に合わせてお楽しみいただけるよう提案したセットとなります。
それぞれの曜日の気分に合わせて、Minimalの7種類のチョコレートを異なるフレーバーで提案しています。
日曜日:甘みに浸って明日からに備える「CLASSIC」(クラシカルな甘味)
月曜日:キリッとした香ばしさで週を始める「NUTTY」(香ばしい風味)
火曜日:まだまだ週頭、清涼感をプラス「SAVORY」(華やかな清涼感)
水曜日:週の折返しは、旬の風味でアクセントを「SEASONAL」(季節ごとの旬の風味)
木曜日:フルーツの甘さが、疲れた体に染み渡る「FRUITY」(フルーツの酸味)
金曜日:ガツンと高濃度カカオで、最後まで全力疾走「HIGH CACAO」(心地よい苦味)
土曜日:贅沢な味わいでゆったりと過ごす「'Arhuaco」(贅沢な香り)
食べる体験デザインの肝は、提供価値。
「自分のご機嫌を自分でとることができるご機嫌スイッチ」
ブランドにおけるデザインを考える際に、私がとても重要視している事は、その商品を通して、お客さまに伝えたいメッセージや、お客さま自身の何かプラスになる価値を提供することです。
提供価値の背景にある、お客さまのインサイトや裏側の気持ちを想像して、そこを解決する価値をデザインすることが、ブランドにおけるデザインを考える際にとても重要な要素です。
これは前回のnoteで触れた、「なぜそのデザインであるのかの理由づくり」であるデザインのデザインです。実はここが、ブランドとデザインの美味しい関係を考える肝です。
具体的に見ていくと、お菓子やスイーツというものは、食べる体験を通して「幸せな気持ち」になるという価値を提供していると思います。
そこからブレイクダウンして、私たちMinimalが今回の「7DAYS CHOCOALTE」でデザインした提供価値は、
「自分のご機嫌を自分でとることができるご機嫌スイッチ」
という事でした。
どんな人も気分の浮き沈みはあると思います。
曜日によってや、天候によって、気分が浮き沈みする際に、自らの機嫌を自らでコントロールして、前向きな状態になったり、リラックスしたり。そんな「食べる体験」があったらとてもステキだと考えました。
シャキッとしたいとき、リラックスしたいとき、自分を元気づけたいとき…どんな気分にもチョコレートが寄り添いたい。
「今日も一日疲れた、部屋着に着替えてリラックスして、チョコレート一枚食べて癒やされよう!」など、いつもの生活にMinimalのチョコレートがあることで、毎日の調子を整えたり、少しだけ幸せな気持ちになったりと、ほんの少し気分が上向きになれるようなきっかけをご提供したい。そんな想いでおつくりしました。
「7DAYS CHOCOALTE」があれば、ただチョコレートを食べるだけなく、「ご機嫌スイッチ」として食べる体験をデザインしているということが、ブランド上はとてもユニークなものとなっています。
デザインのデザインの肝がこの提供価値(コンセプト)設計であります。
組み立ていらずで飾って楽しめる自立型パッケージデザイン
さて、そのデザインである理由づくりである「デザインのデザイン=コンセプト・提供価値の設計」をしたら、それを具体的なパッケージのデザインに落としていきます。
パッケージデザインにおけるポイントは、
「組み立ていらずで飾って楽しめる自立型パッケージ」
とした事です。
以下の写真を参照頂くことが一番わかりやすいと思いますが、スリーブ形式の外箱から内箱をとりだしたら、そのまま組み立ていらずで、簡単に自立できるパッケージをデザインしました。
7種類14枚の個包装も、月曜日から日曜日まで、曜日ごとに整列しています。
お客さまが食べたい空間に手軽に飾ることができ、自分だけのチョコレート習慣を手間をかけずにアレンジできます。
食べたいときにすぐ手にとってお楽しみいただきたいという思いで設計しました。
仕事始めのスイッチや、夜のリラックスタイムへの気分の切り替えなど、自分のリズムに合わせてデスクやダイニングなどお好きな場所に飾ってお楽しみいただけるように「食べる体験」をデザインしています。
また、どんな空間にも邪魔せず、スタイリッシュにおくことが出来る事を考えて色はシックな黒色と、白文字に統一しています。
デザインのこだわりとしては、「お客さまが手間をかけずに飾れること」です。
体験のデザインの時に気をつけてないといけない事は、体験の押し付けとならないことです。
そのために何も手間かけず、直感的に自立できることがわかるにこだわったパッケージ設計です。
自立型パッケージは以下の記事の3つ目の視点ともいえます。
その他2つも興味深いのぜひ記事を参照下さい。
ブランドとデザインのおいしい関係を考え続ける
デザインというと、具体的なグラフィカルな要素と考えてしまう事が多いと思います。
しかし、ブランドとデザインという関係性で考えた際には、もう少し広義にデザインの範囲を捉えることが大切だと思います。
今回は「7DAYS CHOCOLATE」を通して、ブランドとデザインの美味しい関係を考えてみました。
正直この「7DAYS CHOCOLATE」のコンセプトはまだまだ目新しいもので本当に幅広く受け入れてもらえるかはわかりません。
その答えを知るには、ブランドとして大事にしてる価値観や考え方をお客さまの価値としてデザインして提案し続ける以外に無いと思います。
ブランドとデザインをおいしい関係としていくには、ブランドにとって意味あるデザインを考え続けていくしかないと思います。
これからもMinimalらしいデザインに挑戦していきたいと思います。
贈り物とても、自分用にもぜひ「7DAYS CHOCOLATE」をお試しください。
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