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あなたを飛躍させる「差別化論」。

プロローグ

競合他社に打ち勝つためには「差別化」を考えてみろ。
もっとうちの優位性を打ち出して差別化を図れ!
もっとサービス力や性能を上げて、他社との差別化を明確にしろ。

上司にそんなことを言われた経験がある人も多いだろう。

あるいは、

自分が売れるようになるためには、他との差別化が必要だ。
値段で勝負できないから、なにか差別化ネタを探さねば。
同じようなサービスをしている人はたくさんいる。自分が売れないのは差別化できていないからだ。きっとそうだ。

そんなことを思っているフリーランサーやひとり社長もいることだろう。

ビジネスパーソンがよく使う「差別化」という言葉。
意味はわかっているつもりだが、要するに何をすればいいのかが分かりづらい言葉でもある。

競合他社(または他者)と比べて、自分の何に優位性があるのか。価格なのかサービスなのか。またはフォーム(型)なのか仕組みなのか。それとも性能なのか品質なのか。


この円高物価高の厳しい令和の時代。どこにも属さないフリーランサーも増え続けているこの時代。年収300万時代と言われる現代。
誰だって「差別化を図ること」が受注できるキーポイントだとわかってる。でもそれはいったいどうやって?何に対して?何を使って差別化を図るのか。

世の中にはいろんなビジネスがあるから、ここでそれを明快に答える魔法は無いけど、それを組み立ててつくり上げる方法を私は知っている。過去に140事業以上の差別化戦略を打ち出したから私だからこそ伝えることがある。

今日は、その差別化を組み立てる肝となる考え方について書いていこうと思う。ぜひご自身のビジネスや、ご自身そのものに反映させながら読んでいってほしい。



まず「差別化」とはなにか。

まずはこの「差別化戦略」というものを軽く知っておこう。
これはマイケル・ポーターというアメリカの経営学者が唱えた競争戦略のうちのひとつだそうだ。しかしそんなことを知っていても何の役にも立たない。ここで知っておきたいのはそれではない。

ある用語集によると、

"差別化とは、自分の商品・サービスが機能やサービス面において競合他社との「差異」を設けることによって「競争上の優位性」を得ようとすることである。と書いてある。"

まず私はここで「差異」という言葉に違和感を感じた。そして「競争上の優位性」という言葉にも同時に違和感を感じた。

なぜそこに違和感を感じたのかということについてはこの記事を読んでいけば分かってくれると思うが、正式な「差異」という言葉の意味を知ると私の勘違いだったことに気付いた。しかしその間違いによってここで違和感を感じたわけだ。
あながち間違えることも捨てたもんじゃない。

私は、「差異」という言葉に「差」という字が入っているのを見て、まさに「性能の差」「サービスレベルの差」「価格の差」のように一定線上にある優劣を測る言葉に思えてしまったのだ。

「差をつける」「差を埋める」という意味そのものが競争原理が根底にあり、そこに市場の拡大や 正々堂々と業界を盛り上げる思想は感じられない。少なくとも私にとってはそう思えたわけだ。


「差」を埋めようとするな。

すべての事柄に言えることではないと思うが、ことビジネスにおいて競合他社(あるいは他者)と自分の商品・サービスとの「差を埋める」ことを考え出すと苦難のループに突入してしまうことが多い。よほど圧倒的な能力や資金力があれば別の話だが。

それはなぜかというと、「差」というのはすべて「一定線上」にあるものだからだ。
「安い・高い」「かたい・やわらかい」「早い・じっくり」などのように、競合他社と比べて自分の商品・サービスがどうなのかという線上の位置取りに労力を費やすことになるからだ。

例えば、あなたの商品が売れない理由が「高いから(高額だから)」だとしよう。競合が1万円であなたが2万円。倍の価格だ。
あなたはその「差」を埋めようとする。さてどうするか。

一般的にいうと、まず金額を同等か同等レベルまで引き下げようとするかもしれない。まずは同じ線上の位置までいって勝負しようと思ったとする。

すると選択肢がいくつか絞られてくる。「利益を減らすか」「原価を下げるか」「人件費を下げるか」「大量生産するか(在庫を増やすか)」など。

そう考えた時に振り返ってほしい。
もしそう考えたのなら私はこう言いたい。

「そんな削減思考で嫌にならないかい?」


「差を埋める」代わりに何をすれば?

人の心理として「差を埋めよう」と考えると、同じ線上で追いつくか追い抜くかを考えるようになる。自分の商品・サービスが「高いから」と考えれば価格を合わせようとするし、ボリュームが少ないことが「競合との差」だと考えれば、まずはボリュームを上げて勝負できるところまでもっていくことを考えるものだ。

それがいけないと言いたいのではない。何度も言うが、それを突き抜けてやれるのなら手っ取り早いしいいだろうとも思う。
しかしそれが簡単にできるほどビジネスは甘くない。他人が自分の商品やサービスにお金を支払って「買ってくれる」という事実現象は そんなに簡単じゃない。

ではなにをすればいいのか。
その答えはひとつだけではないということは先に言っておこう。
人によって使える資金や労力、人脈や経験値は異なるから、当然やり方や目的も異なってくるものだ。

私がこれから伝えたい考え方は、資金を潤沢に使えるわけではないフリーランサーや個人店舗の経営者などに知ってもらいたい内容になっている。
実際に多くのフリーランサーに対して実地で大きな成果も確認できている。
それは具体的なプログラムだったのだが、今日はその”方法”のうちの「考え方」にフォーカスして伝えていきたい。
なにもプログラムを受けなくても、考え方がわかればだれでも実践できると思う。だからぜひ知ってほしい。

話しを元に戻そう。
「差を埋める」と考えるのではなく、どう考えればいいか。
それを私の言い方でいうとこうなる。

「同じ土俵に上がらずに、別の土俵で勝負しろ」。


差別化とは「違い」をだすこと。

文字で伝わるかどうか不安ですが、シンプルに言うと

「差別化」とは「違い」を明確に打ち出すこと。

だと私は考えています。
売れている競合との同一線上にある「差」を埋めようとするのではなくて、その競合との「違い」を打ち出すことを考えるのです。

競合と比べて価格が高いとすれば「高い理由を伝えよう」とするのではなくて、買ってくれる側が「だから高いのか。納得」と思ってくれるようにアプローチするとか。

また、「早さ」が売りの競合がいたら こっちも早さをアピールしようとするのではなくて「別の強み」を考えて訴求するとか。

ここで重要なことは「同じ土俵に乗らない」ということ。でかい相手と同じ土俵で相撲をしないということだ。

イメージとしてはすぐ隣に「別の土俵をつくる」イメージ。まさに強みの「違い」で勝負できるように考えることだ。


「違い」こそが重要だ。

あなたの商品・サービスが、売れている競合のものと「何が違うのか」。
そこを突き詰めた所に「売れる」はある。

同じような価格の同じようなアウター数種類の中で 買い手は何を買うか。
その同じようなものの中にある「違い」を選択する。これは消費者心理だ。
その違いは何なのか。そこをじっくりと自問自答してほしい。

「違い」こそが売れるためのトリガーだ。
「違い」こそがあなたの個性でもあり、
そして「違い」によってあなたのそれに価値がつく。


情報化時代の現代。多くの情報をスマホなどを通じて瞬時に得ることができる。そしてその多すぎる情報を人は瞬時に「必要・不要」とすみ分けていく。不要な情報はたった0.4秒でスクロールされる時代だ。

だから万人に必要とされる商品・サービスはないと考える。ほんのひと握りの「あなたの商品・サービスを必要としている人たち」に届けることが重要だ。

そのキーとなるのが「他との違い」だ。その「違い」によって、必要とする人に届きやすくなる。

それを考えて実行するのがフリーランスの「差別化戦略」だ。他とは違う、あなたの魅力を 思う存分に世の中に提案してほしい。

そしてそれが実現されたとき、
あなたの商品・サービスは世の中にとって「必要」なものになる。

これを読んでくれた皆さんが、その「違い」について考えることができたとすれば、この記事も書いた甲斐があるというものだ。


どこにでもあるものを売るな。
違う土俵で勝負しろ。
私はそう願うばかりだ。




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