なぜ日本だけが変われないのか?
世界が揺れている。政変が各地でおこっている。前の世代が当たり前にしていたカタチが当たり前でなくなり、それが意味を持たなくなり、そもそもがなくなっていくという大断層(リセット)が、いろいろな場所・場面でおこっている
世界で起こっている大断層(リセット)は
権威が、”これから、このスタイルをやめる”
と言うのではなく
これまで中心ではなかった若者たちが
おこないだしているスタイルを
みんなが真似をしていく
というリセットともいえる
リセットが世界各地でおこっている
1 高野山・弘法大師の食事も変化している
高野山の朝は雪から始まった
前日に、初雪が舞い
翌朝の早朝5時に奥の院に参拝すると
雪景色となっていた
先導役の僧侶の後を
木箱を担いだ2人の僧侶が奥の院に進む
木箱の中身は、弘法大師への食事
生身供(しょうじんぐ)とよばれる
朝は主食に、一汁三菜と香の物
昼は主食に、一汁四菜と香の物と甘味
肉や魚を使わない「精進料理」だが
ハンバーグやスパゲティ風にしている
主食は米の飯に、麺類もある
1200年、毎日つづく儀式だが
高野山は、時代適応している
2 なかなか変わらない日本
現実の市場は
次に向けて
変わりだしているが
日本の「権威」はなかなか変わらない
しかし時代の潮流に
変わらない人・企業が
現在8割いたとしても
毎年2割の人・企業が変わったとしたら
3年で変わらない層が5割となり
4年で変わらない層が4割となり
5年で変わらない層が3割となる
ということは
3年が経てば
少数派が多数派になる
流れに抗うと
適合不全になる
取り残される
それが世の理(ことわり)だが
日本はそうすんなりとならない
なぜ、そうならないのか?
次がわからない人が
次が見えない人が
主導権を握っているから
次がわからないから
「じっくりと勉強する」
「学び直し」などといって
変えるべきことを変えなかったり
時間を無駄にして
次がわかっている人や
次が見えている人がいるのに
次をさせない
このように
守旧派が現在を頑張る
だから適合不全が広がり
社会がまわらなくなる
3 だめだったら、“できる人”に交代するの世の理
次がわからない人
次が見えない人は
居座ってはいけない
頑張ってはいけない
明治維新の前と後で
敗戦の前と後で
そうではない事例を
日本史は残している
変われない人はそこから去って
次がわかる人・見える人に
バトンタッチした
次がわかる人・見える人が
これまでをリセットして
本質を再起動させ
次を実現させた
織田信長は
日本史最大のイノベーターの1人
応仁の乱から約100年間続いた
戦国時代を統合して
天下人となった織田信長は
若くして成し遂げた
桶狭間の戦いの織田信長は27歳
長篠の戦いは42歳
本能寺の変は49歳だった
幕末・明治維新の志士は
20歳代30歳代が多かった
このように若者たちが
幕府や藩の年寄りの世界をひっくり返した
ほとんどが若い下級武士たちで
彼らが中心になって
国が方向を間違えたかというと
そうではなかった
むしろ日本を躍進させた
若い人に任せると
間違えるだろう
道を間違うだろう
という人がいるが
戦後復興の立役者たちも、若かった
できないことはないはずだが
現代日本の中心には
まだ年寄りが多い
なぜか?
もめたくないから
面倒くさいから
若い人をトップに据えたら
みんなから、反論が出たり反発され
収拾がつかなくなる
ということをおそれる
もめないで
おさめたいと考え
「楽」をしようとする
年配者が何かを言ったら
誰も文句がいえなくなる
という日本的な社会風土
年寄りという「権威」を使って
黙らせようとする
穏便にまとめようとする
だから今までどおりで
だから変えない
だから変わらない
それが日本の構造
だめだったら
“できる人”に交代する
というのが世の理(ことわり)
社会の進歩の最前線に立つ人を
登用すればいい
思うようにさせたらいい
しかし現実には
交代しようとしないで
先延ばしにする
だからいつまでも解決しない
だから深刻さが増す
もうそろそろ日本も目覚めないといけないが
本当は変わりだしている