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リスキリングに対するボクの二つの疑問と提案。

みなさんこんにちは、澤です。

前回の記事も、とてもたくさんの方に読んでいただいてうれしいです!

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さて、今回のテーマは「リスキリングへの向き合い方」です。

まずはこの記事。

いやーー、リスキリングって言葉、はやりまくっていますね。
ボクのところにも、リスキリングの文脈でお仕事が来ることが少なくありません。
まぁリスキリングそのものは、企業側・社員側の双方にとって大事なことだと思います。
なにしろデータは増加する一方、テクノロジーは進化しまくり、必要とされる知識や経験は常に変化している状態。
しっかり学び直さないと追いつけないというのは、確かに間違いのない事実でしょう。

そして、会社が学び直しの機会を社員に与えるというのも、労働力の確保と強化の両面で非常に有効であると考えるのは自然なことです。
と、言いつつ、なんとなく違和感を持ってしまうんですよね〜〜。
これって会社が準備するものなんだっけ?っていう点で。
いや、わかるんですけどね、大事だってことは。でも違和感がある。

この違和感の原因は、二つの疑問からきています。
まず、「今まで学んでいなかった連中に、今さら学び直しの機会を与えて活用するのか」という疑問。
そして、「リスキリングよりもっと大事なことってあるのではないの?」という疑問。

一つ目の「今まで学んでいなかった連中に、今さら学び直しの機会を与えて活用するのか」という疑問について。
何の記事で目にしたのかは忘れてしまったのですが、ある会社でジョブ型雇用や能力給制度の導入について議論が始まった時、40代から50代の社員から猛烈な反発があったというのです。
「今までずっと我慢してきてやっとここまできたのに、今さら能力で給与に差をつけるとかけしからん!」というのが言い分だそうです。
うん、なかなかこれは根が深い。
「どうやって会社という器を通じて社会に貢献するか」なんていうマインドはそこには見られず、「長く属していることで給料をアップしてもらう」という超依存型思考に完全になってしまっているようです。
つまり、この人たちにとって最も重要なのは「耐久性」であり、スキルというよりむしろ「材質」みたいなものかもしれません。
こんな人たちにリスキリングの機会を与えたとしても、「何もせずに生き延びるにはどうすればいいか」って思考になる気がしてならないんですよね。

そして、もう一つの「リスキリングよりもっと大事なことってあるのではないの?」という疑問は、このCOMEMOでも以前に書いている「マネジメントに対する危機感」に直結しています。

日本は、マネジメント職が名誉職になっている場合が極めて多く、「いい業績を上げたから、給与をアップしてあげたい、そのためには役職者になってメンバーを抱えてもらわなくてはならない」というメカニズムになっているが故に、「ヤバすぎるマネージャー」を生み出す構造的欠陥につながっていると思っています。

マネージャーは、全く違う職業的筋力が求められるものです。
しかし、マネージャー育成のための教育費用などは潤沢ではないように感じています。(会社によるのでしょうけれど)
ボクはかなり多くの会社とおつきあいさせていただいており、かつ人事的な面でも相当深く関わらせてもらっています。
ボクが関わらせていただている会社は、ボクがこの問題点を指摘することを受け入れてくださっていて、直接マネジメント職育成にも関わらせてもらっています。
非常にやりがいがあり、かつ効果絶大であると実感しています。(自画自賛)

それくらい、まだまだ手付かずでかつ好影響が期待できる領域だと思っています。
様々な記事や企業の発表などを見ていると、リスキリングの対象が「DX」や「経営戦略」や「データ分析」などのスキルが対象になっている印象をボクは持っています。

それよりもまず「真のマネージャー育成」に全振りしたほうがいいんじゃないの?というのがボクの持論です。
ボクは素晴らしい経営者や超優秀な若手社員に多く会う一方で、キラキラ輝くマネージャーに出会う確率が決して高くないのが非常に気になっています。(もちろん素晴らしいマネージャーもいますけれど)

マネジメント無くして企業経営は成り立ちません。
まずはマネージャー育成を本気でした方がいいんじゃないのかな、と思うばかりです。

マネジメントといえば、やっぱりこの人。
いつ読んでもいい本です。


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