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生成AI時代を生き抜く賢い戦略―賢い日本③

トランプ大統領が石破首相を「ナイスガイで、タフガイ」と言った。トランプ2.0が吹き荒れるなか、トランプ大統領に「タフ」と言わせた世界のリーダーはいない。戦後の日本の首相で、アメリカの大統領で、タフと言わせた首相は、石破首相が初めてではないだろうか?あえていえば、吉田茂元首相くらいではなかったのではないか?トランプ大統領がなにを以って「タフ」といったかは語られていないが、この「タフ」という言葉が出た意味は大きい

だとしたら石破首相チームの「戦略」が奏功したのではないか?用意周到な「賢い」日本の戦い方をしているのではないか?

アメリカのトランプ大統領は7日、南部フロリダ州の自宅で、共和党議員を招いた夕食会であいさつした際、初めて会談した石破総理大臣について触れ「きょう私は日本の首相と記者会見を行った。ナイスガイで、タフガイだ。タフだ。タフだ。タフだ。でも彼は本当にナイスガイだ」と述べました

NHK 2025年2月8日 トランプ大統領 “首相はナイスガイでタフガイ”

では戦略とはなにか。戦略という言葉は、軍事用語で英語strategyの日本語訳。語源は「だます」という意味のギリシア語「strategia」で、謀略といったりするように、「略」には「はかる」「かすめとる」というニュアンスが含まれている

私が考える戦略とは、戦いの前および戦っている間で、「今、右に行くべきか左に行くべきか」を決めること。「戦いに勝つために、なにをどうするのか」を考えて決めること。そのためには、賢くなければならない

をめぐる思考に戻る


1 神につながる臤から、堅がうまれた

賢の上部の「臤」の字源は、実に恐ろしい。「臤」の左部の臣は、目のこと。矢に刺され、目がつぶされている様が「臤」である。つまり神に仕えている神のしもべは目をつぶされて、体がかたくなっている姿が「臤」である

この「臤」を上部に置く「賢」が、神に仕える語源だということを示しているのが、神社の

神に仕える場所は、賢所(かしこどころ)である。神社の賢所は、天照大神が祭られているところ。神社の真ん中が賢所で、神さまに仕えているところ。天皇が居住する宮中は、三種の神器のひとつ天照大神の御霊代とする神鏡を祀る場所が賢所である

なんども繰り返すが
賢の上部の「臤」は、目がつぶされ
神に仕えるということだが
どういう意味なのか?

目がつぶされているので
邪念が入らないから
それに全集中する
だから変化しないこと

目をつぶされて
変化ができないのが「臤」

この「臤」の下に「土」がついた「堅」

「土」は硬く、柔らかくない
だから変化しない、流れない
盤石であり
揺るがないこと

そこから
「臤」の下に土がついた「堅」
という字がうまれた

堅い約束といったりするが
約束を堅いとは
どういう意味なのかと普通は考えないが
語源から考えると

堅い約束とは、変化しないこと

2  「賢」の下部の貝とは、生活のこと

「賢」を分解すると、上は臤で下部は「貝」となる
このとはなに?

貝は、昔、お金として使われていた
貝の殻は、堅い。堅いから、変化しない
貝がお金だった時代は
貝は堅くなければ、割れてしまった
堅い貝が、絶対的な貨幣としての価値があった

貝は物資的には堅い殻でつつまれている
生きている貝は
触ろうとすると、ぎゅっと閉まる
よって、貝は堅い

貝は、今も昔も、食べ物だった
だから、という漢字が持つ意味は
お金というだけでなく
広い意味での「生活」と捉えられる
生活とは、「生きるための活動」のこと

賢は、臤と貝の組合せ
臤は、目をつぶされて変化しない
貝は、貨幣であり、生活そのものだから、堅い

つまりとは
絶対に変わらない価値という意味となる

3 賢いとは、才知がある人のこと

語義は「絶対に変わらない」価値であるという賢という字をめぐる思索はつづける。「賢いとはなにか」を辞書で調べると、こう書いてある

賢いとは、才知があること

では、才知とはなにか?
才知を分解すると

才は才能であり、知は知識

賢いとは、才智のあることだが
どんな人のことをいうのか

たとえば、近年使われなくなった
「良妻賢母」という言葉があるが
「良妻賢母」とは、どんな人?

良妻と賢母
母は賢母でなければならないといわれた
では、その「賢」とはなにか?

才知があること
才能と知恵があること


才知とは、天賦の才能
もしくは、のちのち
鍛錬を積んで養っていく才能
それに、知恵・知見・ナレッジ

才知はこうとも言える
知とは、データベース
才とは、CPM(中央演算処理装置

いま話題のAIはどうか?
データをデジタル空間から収集して
それを処理する「CPU」があれば
AIになる

だからAIは「賢い」のだろうか?
知識はあるけど、才知があるのか?

世の中には
知識をいっぱい集めて貯めこんで
いろいろなことを知っている
物知りの人がいる
大学の先生のように

しかし大概の物知りは、頭でっかちで
現場で実践ができない
なぜ現実の世の中で通用しないのか?

知識があるけど、才知がないから
積み重ねた「知恵」がないから
薄っぺらの、ペラペラとなる

実は生成AIには、誤解がある
情報検索を編集を効率的にするものであって
究極の物知りでまとめ上手だが
本物の現場の一級の実践家にはなれない

しかし、これから、その生成AIに
物知りのあなたは、要らないといわれる
知識だけのあなたは、要らないといわれる

では生成AI時代をどう生きていけばいいのか
知識と才知
の両方を備えないといけない

という言葉は
とても意味が深い

賢という漢字をめぐる思考は、さらにつづける


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