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現在を読み解く池永流思考法―どないなってんねん?(上)

毎日のように、信じられないことがおこる。いままでならばありえなかったこと、考えられなかったことが、次々とおこる。現在、なにがおこっているのやろか?どうなっているんや?どうしたらいいのだろうか?現在を読み解く、未来を展望する池永流の思考法を紹介する


1. ニッポンの現在、どないなってんねん?

朝5時に日本経済新聞を読みはじめることから、私の一日が始まる。一面トップ記事から最終面の文化欄まで読む。殆どすべての記事を隅から隅まで読む。自分のよく知っている分野の記事もあまり知らない分野の記事も、関心のある記事も関心のない記事も、全部の記事を読む。記事だから派生して、ネットで別情報を詳細読むこともある。広告も読む。どんな企業がなにを訴求しようとしているかを読む。読み終わったら、気になった記事で感じることをスマホにメモして、友人たちに池永コメントを送る。少なくて10記事、多ければ20記事のコメントを書く。新聞を読みはじめてコメント発信に3時間もかけることもある

そんな朝の日課で、最近、どないなってんねん?という話に遭遇することが多い。事前に予想できず、起こったときの衝撃が大きい事象のことをブラックスワンと呼ばれているが、毎日、ブラックスワンがあらわれ、気がつけば目の前の風景が変りつつある

なんじゃこれ?
なにがおこっているの?

たとえばエネルギーと環境。石油・天然ガス田への巨額投資が増えて、再生可能エネルギーのエースと言われた洋上風力発電建設が伸び悩むーこれまで環境・SDGs・CO2削減や、というてたやないか?

どないなってんねん?

原油価格が上がり下がりする。「ドルと原油は同時にはあがらない」というこれまでの常識・成功方程式が通用しないーおかしいな?と頭でっかちの「エリート」たちは悩む

どないなってんねん?

「世界には今、実際に起きているのに、人々が気づいていないリスクが多くある」と日本を代表する大企業ですら、リスクが見えていないという。これまでの固定観念・方程式では、リスクをリスクととらえられないというのか?

どないなってんねん?

2 どないなってんねんの人の思考法

これまでうまくいっていたことが通用しない。どないなってんねん?と悩む人は、こんな思考の流れになっているのではないか?

                  @ikenaga-hiroaki

新たな、異なる、ユニークな情報を見たり聴いたりしても、その人や企業がもっている先入観・固定観念で判断して、その情報を受け入れない、はねのける、受け入れない。それまでの先入観・固定観念で決めつけ、情報を接するので、なにも変わらない、なにも生みださない。それどころではない。世の中は、前に前に進んでいるから、その人は、その企業は後退する。大きな差が開く。そうなることは必然

先入観・固定観念を変えないから
今までの考え方を変えないから

どないなってんねん?となる。訳が分からんとなる。

3 池永流思考法

では、あることがおこった、あることを見た、聴いた。そのとき、どう感じ,
どう考えるか?それをどう読み、そこからどう展望するのか?どう向き合うのか?池永の思考法は

自らを現在に置き、現在から過去、未来を観る

どういうことか?まず現在の市場・現場で起こっている「構造」を読み解く。そして現在につながっている「過去」からの「メカニズム」をつかみ、「未来」を観る。「現在」に「過去」が埋め込まれ、「未来」の種は「現在」に埋めこまれている。「現在」に徹底的にこだわる。にもかかわらず


過去にこだわる人が多い
未来を夢見る人が多い

誰かと話をしたり、文章・記事を読むとき、その人が「過去」「現在」「未来」のどの時間軸で語っているのか、書いているかを確認する

過去ばかり語る人は「現在」を軽視する。未来を夢見る人は「現在」を語らない。現在を見ない、目を背ける。過去には「現在」がない。未来には「現在」がない

ビジネスの現場でこの質問がよくある

「これはどうなっているのか?
  あれはどうなっているんや?」

と問われたら、過去ばかり語る人は現在を答えられない。未来ばかり夢見る人も現在を答えられない。こう問われたら、こう考える

「現在はこうだ。
 その背景(コンテクスト)はこうだから
 これから、こうなる。
 ということを踏まえると

 こうではないか。
 だから、こうする」

と答えるのが池永流思考法。こういう思考法を、大半の人はとらない。過去ばかりノスタルジックに語る、未来をこうなるばかり騙る。現在を曖昧にする。なぜか?現在が見えていないから

4 ニッポンの現在地

衝撃的な記事。ドイツ政府が、12月17日から電気自動車(EV)の購入時に支給する補助金を停止したという。来年2024年末までの補助金支給の予定を1年前倒しでやめるという。フランス政府も、12月15日から中国などアジアで生産し輸入するEVについて、新たに補助金の対象外とした

この記事をどう考えるか?
「現在、なにがおこっているのか?これまで、なにをして、どうだったのか?これから、なにがおころうとしているのか? 」

自動車産業の強いドイツやフランスがEV車補助金をやめた影響はEUのみならず、アジア、世界に影響するのは必至。これまでの異常なEVブームに世界的に転機がおこるだろう。日本自動車メーカーのエンジン車、ハイブリッド車の位置づけが正しく戻る可能性があるのではないか

長城汽車のEVの人気モデル「欧拉好猫(ORA GOOD CAT)」を試乗したターナさん(62)は「デザインが洗練されている」と絶賛。「中国製EVのラインアップは圧倒的で価格が手ごろ。日本車の時代は終わった」と言い切った

(日本経済新聞 2022年12月18日)

なにがおこっているのか?
自動車ビジネスは日本のお家芸だった、それは過去。デザインはアジアでは日本の車が優れていると思っていた。それも過去。しかし別の記事の欧州のEV補助金の動きは現在。これからEVがどうなっていくかという未来を、先ほどの思考法で展望する

現在の市場・現場で起こっている「構造」を読み解き、現在につながった「過去」からのメカニズムをつかみ、「未来」を観る。「未来」の種は「現在」に埋めこまれている。現在を直視する

この記事には、さらに重要な情報が盛り込まれている。過去から現在、現在から未来という時間軸と地理軸が交じる

日本の経済的な存在感は低下の一途だ。1990年のASEANの貿易総額に占める日本の割合は21%と国・地域別で首位だったが、2022年には7%と、中国(19%)や米国(11%)、EU(8%)に次ぐ4位まで下落した

(日本経済新聞 2022年12月18日)

記事のグラフをみると、不都合な真実が一目で明らかになる。ASEANでの日本の位置が30年で大きく低下している。この30年の真実に、もういい加減、日本は気がつかないといけない。現在につながった過去からのメカニズムをつかないと、前に進めない。後退はとめられない

日本が見ているASEAN
ASEANが見ている日本

ずっと思考停止していた日本。いい加減、目を覚まさないといけない。ASEANでなにが起こっているのか、今までのどおりの日本のやり方では通用しなくなっていることに、気がつかねばならない。専門家や有識者も、日本の現在を正しく捉えているだろうか。現状認識を誤ると、日本の進歩をとめる

まず現状を正しくつかむ。
なぜそうなったかをつかむ。
これからどうなるかを展望する。
そして、どうするかを考える

この順番で考えるのが池永流思考法。そのあと、具体的にどうするかは、次回。明後日の金曜日に考える


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